【有馬記念】レガレイラ 牝馬史上初の連覇へスキなし 木村厩舎流3頭併せで加速一気1F11秒2

2025年12月25日 05:30

3頭併せで追い切るレガレイラ(中央)(撮影・村上 大輔)

 25年中央競馬の総決算「第70回有馬記念」の最終追い切りが24日、東西トレセンで行われた。牝馬史上初の連覇を狙うレガレイラが美浦Wコースで出色の脚さばき。3頭併せの真ん中から力強く伸び、上昇ぶりをアピールした。G1・3勝の実績馬が満を持して、大一番へと向かう。同レースは25日に出走馬、枠順が確定する。

 美浦トレセンは冷たい小雨が降っていた。02、03年シンボリクリスエス以来となる史上5頭目、牝馬初となる有馬記念連覇を目指すレガレイラが最終リハに臨んだ。

 午前7時前に姿を見せ、落ち着いた脚取りでWコースへ。“木村厩舎流”実戦さながらの3頭併せ。すぐ前にソニックスター(4歳オープン)、2馬身後方にレッドヴェロシティ(7歳3勝クラス)を置く形でスタートした。道中は終始、落ち着いたフットワーク。直線半ばで、内のレッドヴェロシティが付いていけなくなるが、集中力は切らさない。ゴーサインで加速、雨で湿るウッドチップを力強く蹴り上げた。外ソニックスターときっちり併入。奇麗な加速ラップで6F82秒9~1F11秒2をマークした。木村師が切り出す。

 「週末にレースが控えているので、道中の折り合い、直線でゴールに向かって馬が頑張っているかを見たかった。頑張ってくれているな、頼もしいなと思いながら双眼鏡をのぞいていました」

 トレーナーが納得の表情で振り返れば、太田助手も「乗り手の感じも良かったようですし、態勢は整った。先週は左手前になった時に推進力が弱くなったのが気になったけど、今週はしっかり手前を替えて前に進めた」と良化を強調。状態は上昇カーブを描く。

 昨年、3歳牝馬として60年スターロツチ以来、64年ぶりVの偉業を達成した。今秋は始動戦のオールカマーを快勝。前走エリザベス女王杯でG1・3勝目をマークした。指揮官は「道中は折り合って、直線で外からしっかり脚を使ってくれた。力強くて頼もしいなと思っていた」と回顧。中間の充実ぶりには「元気に調教に向かってくれているし、年を取るごとに良い意味でお姉さんらしさ、たくましさが出てきた。厩舎の若い馬を引っ張ってくれる存在になっています」と目を細めた。

 これまで23年ホープフルS、昨年の有馬記念と中山G1で2勝。暮れの中山はこの馬が一番似合う。最高の舞台で、歴史的名牝への道を突き進む。

 ≪1週前チェック≫Wコースの併せ馬はソニックスターを追いかける形を取った。コーナリングで差を詰め、直線半ばから軽く促される。併入でフィニッシュ。奇麗な加速ラップを刻み、ラスト2Fは12秒6→11秒3。きっちりとギアチェンジができていた。

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