【シルクロードS】オタルエバーで復活V狙う!幸英明“心も折れた”落馬負傷 長男の言葉で再起を決意
2026年1月30日 05:30 一時は生命の危険を感じるほどの状態だった。昨年11月22日に落馬負傷した幸は当時の様子を丁寧に説明した。「搬送されている時は息苦しくて、死ぬのかなって感じたくらい。主治医の方はあと15~20分遅かったら危なかったよ、とおっしゃっていました。骨折の場所が重傷になりづらい場所だったことが不幸中の幸いでした」と胸をなで下ろす。右鎖骨、左足のくるぶしに加えて両側の肋骨10本を骨折。そのうち3本が肺に刺さり、その肺に圧迫された心臓が体の真ん中あたりまで押された状態だったという。
JRAの年間最多騎乗レコード1081回(12年)の記録を持つ鉄人。それでも昨年8月の右足踵骨(しょうこつ)の骨折から復帰した11月2週目から2週間後に再び戦列を離れたことにより、デビュー32年目で初めて引退が頭をよぎった。「心がバッキバッキに折れてしまい、これ以上は家族にも迷惑をかけられないと思いました」。そんな気持ちを翻意させたのが長男・大斗君(JRA競馬学校騎手課程第43期生)だ。「息子が、デビューするまで乗ってほしいと。(競馬学校生が栗東で研修する際の)調教で一度も併せ馬をできていないので、もう一度頑張ろうと思いました」と背中を押された。来月には再び栗東で研修が行われる予定。その時には父子そろっての併せ馬が見られるかもしれない。
今週は京都で土曜7鞍、日曜も7鞍。日曜のシルクロードSはオタルエバーに騎乗する。「復帰週に重賞に乗せていただけて、ありがたいです」と感謝。これまで騎手別最多の9度コンビを組み、昨年5月の鞍馬Sなど3勝を挙げている。調教騎乗を再開した28日に最終追いで感触を確かめた。「(7歳で)年齢を重ねて、おとなしくなっています。以前、勝たせていただいた時はレース前に気合を入れて馬を奮い立たせたら、頑張ってくれたので」とイメージ。馬上に戻った鉄人が熟練の手綱さばきで相棒をゴールに導く。
◇幸 英明(みゆき・ひであき)1976年(昭51)1月12日生まれ、鹿児島県出身の50歳。94年3月に栗東・谷八郎厩舎所属でデビュー。03年桜花賞(スティルインラブ)でG1初制覇、オークス、秋華賞も勝って牝馬3冠制覇を達成した。JRA通算2万4938戦1742勝(うち重賞はG18勝を含む49勝)。1メートル67、50キロ。血液型A。

