【シルクロードS】16番人気フィオライア逃走V 今春引退の西園正師「太宰で勝てたのも良かった」

2026年2月2日 05:10

<シルクロードS>後続を振り切り勝利するフィオライア(撮影・亀井 直樹)

 波乱ブームが止まらない。東西重賞は3連単100万円超の波乱決着。ハンデG3「第31回シルクロードS」が1日、京都競馬場で行われ、16番人気フィオライアがアッと驚く逃走劇V。定年引退を約1カ月後に控えた西園正都師(70)は得意な短距離戦でJRA重賞32勝目を挙げた。

 衝撃の結末だった!逃げた16番人気フィオライアが先頭で直線へ。京都競馬場の観客がどよめく中、ギアをもう一段階上げて粘り込む。ゴール前で迫った後続を振り切ってV。3連単243万円超の配当がターフビジョンに映し出されると、再び歓声が上がった。

 波乱の立役者は伏兵を重賞初Vに導いた太宰だ。今年の初勝利でもある鞍上は歓喜の瞬間、力強く拳を握りしめた。「うれしいですね。一歩目が遅れ気味だったが、行ってからの二の脚が速かった。楽なペースで行けましたね」。24年アンタレスS以来、約1年10カ月ぶりとなる重賞制覇に笑顔がはじけた。

 パートナーの武器でもあるテンの速さを思う存分、生かす完璧なレース運び。道中、早めに1番人気ロードフォアエースが競りかけてくる厳しい展開でも、ハナを譲らなかった。「お世話になっている先生に結果で応えることができて良かったです」。感謝を表したのは、管理する西園正師へだった。

 3月3日で定年引退となるトレーナーはこの日、小倉競馬場でレースを見守った。「ゴール前はみんなで絶叫していた。(厩舎2頭出しの)ビッグシーザーが出遅れてそっちを見ていたら、前でフィオライアが頑張っていた。定年間近に太宰で勝てたのも良かった。真面目ないい子。彼の期待に応えられたのも良かった」と鞍上をねぎらった。

 70歳定年まで残り1カ月。騎手時代に303勝、調教師で749勝、足せばJRA勝利数は1000を超える。その引退間近に見せた逃げ切りVこそ、西園正師の真骨頂だ。トレーナーとして挙げたJRA重賞32勝のうち、逃げ切りは13回目。何が何でも行くスタイルで結果を残してきた。さらに、マイル以下の距離でJRA重賞26勝。“短距離王国”の健在ぶりも示した。

 愛馬の今後について指揮官は「最後まで頑張ってもらいますよ」と、オーシャンS(28日、中山)に向かうことを明かした。定年前のJRA開催ラストウイークに再び重賞参戦。最終回のドラマに、感動のエンディングが待っているかもしれない。

 ◆フィオライア 父ファインニードル、母フルールシチー(母の父サクラバクシンオー)21年3月2日生まれ 牝5歳 栗東・西園正厩舎所属 馬主・友駿ホースクラブ 生産者・北海道日高町の日高大洋牧場 戦績16戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億3140万3000円 馬名の意味は花売り娘(イタリア語)。

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