【湾岸S】58歳・横山典 JRA通算3000勝 武豊に続く史上2人目の快挙「数字が後からついてきた」

2026年3月9日 05:25

<中山9R・湾岸S>JRA通算3000勝を達成し、横山武(前列左から3人目)、横山和(同右から4人目)らから祝福される横山典(中央)(撮影・郡司 修)

 デビュー41年目で大台に到達した。中山9Rの湾岸Sは1番人気マイユニバース(牡4=武幸)が勝利。騎乗した横山典はJRA通算3000勝を達成した。武豊(56)以来、史上2人目。86年3月1日、中山2R(リキアイシンプウ)の初騎乗から、通算2万1852戦目で決めた。

 温かい拍手が包んだレース後のウイナーズサークル。記念セレモニーで三男・横山武からターフィー君のぬいぐるみを受け取った横山典は両手で掲げて歓声に応えた。「この中山でデビューさせてもらって、あれから41年たったのかと思うと、あっという間でした。凄い数字なのだろうけど、コツコツ一つずつ積み上げたものなので、自分の中ではあまり凄いとは思えない。長く無事に乗れてここまで来られて、この数字が後からついてきたと思います」。祝福ムードをかみしめるように言葉を紡いだ。

 熟練の手綱さばきでメモリアルVを決めた。5番手インでロスなく立ち回ると、直線外から上がり最速3F35秒6で後続を3馬身半振り切った。1月31日、東京8R(ペイシャケイプ)で“王手”をかけてから、32戦ぶりの白星。1日の中山5R(アイアンパイク)では、定年引退を迎えた根本康広師が管理したサザンテイオーの強襲に屈して2着だった。「根本先生は凄い強運の人でダービーも勝っているし、最後のレースに弟子も来て、競馬の神様に愛された人。だから最後に勝ったのだなと。あの時は(自分は)勝てなかったけど、ここで勝つのではと予感めいたものがあった」と振り返る。

 86年4月29日、東京12R(キオイゴット)で初勝利を皮切りにJRA・G1・28勝を含む、重賞190勝。昨年の札幌記念(トップナイフ)で重賞最年長勝利記録を更新(57歳5カ月26日)、24年ダービー(ダノンデサイル)ではG1最年長勝利記録(56歳3カ月4日)も塗り替えた。昨年にはJRA現役騎手3人目となる黄綬褒章も受章。「華やかな舞台で競馬に乗せてもらって、勝って皆さんにおめでとうと拍手してもらうのが僕らは本当に楽しい。まだこれから、ケガなく健康でジョッキーを長くやりたい」。数々の功績を積み重ねた大ベテランが、さらに歩みを続けていく。

 ▼横山武 3000勝はなかなかできることじゃないし、改めて父は偉大だなと思いました。小さい頃、家にいる父はちゃんとした父親じゃなかったですけど(笑い)。それでも昔から馬に乗った父は超一流で格好良くて憧れの人でした。今もそれは変わりません。大胆で読めない騎乗をするし、先輩としても尊敬している。自慢の父親です。

 ▼武豊 典さんは1つ上の先輩で、ずっと一緒に乗っていますからね。達成、本当におめでとうございます。これからも一緒にどんどんいいレースを重ねていきたいですね。

 ▼松永幹師(競馬学校同期) 良かったね。お世話になっている寺田寿男オーナーの馬で勝てたらいいなと思っていたので。これからもケガをしないように、4000勝を目指して頑張ってもらいたいです。

 ▼柴田善 凄いね。一緒に長く楽しんでやってこられた。ノリがこれだけ勝ってくれてうれしい。これからも長く、俺よりも乗ってほしい。

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