【オークス】天国の岡田繁幸氏が“後押し”した21年ユーバーレーベン…さて今年は

2026年5月22日 05:30

21年のオークスを制したユーバーレーベン(撮影・平松さとし)

 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末、東京競馬場ではオークス(G1)が行われる。2021年にこれを制したのがユーバーレーベン。手塚貴久調教師の管理馬だった。

 同馬は6月の東京の新馬戦を快勝すると、その後は北海道へ遠征し、札幌2歳S(G3)に挑戦。5番人気ながら2着と好走した。

 しかし、その後は阪神ジュベナイルF(G1)をはじめ、重賞戦線で3着惜敗が続いた。

 「難しい面のあるゴールドシップ産駒で、疝痛(せんつう)になりやすい体質で、順調に使えない時期もありました」

 そんな中、オーナーサイドから「距離を延ばして使おう」という意見が出た。そこで調教師は桜花賞(G1)を見送り、フローラS(G2)を経て、樫の女王決定戦へ向かう臨戦過程を選択した。

 だが、その前哨戦で誤算が生じた。馬体重は前走比10キロ減の454キロ。3走前からは30キロも減っており、結果は3着だった。

 それでも、そこから名調教師の手腕が光った。

 「もちろん、次は減らさないようにしないと、と考えました。ただ、数字だけを合わせるために調教をセーブしても意味がありません」

 だからこそ、やるべきことはしっかりやった。その結果、オークス当日はプラス8キロ。馬体をしっかり戻してきた。

 「いい傾向だと感じたし、これなら勝負になるのでは…と思いました」

 そして、その思惑通り、ユーバーレーベンが見事に勝利をつかんだ。すると、手塚貴久師は、同馬のオーナーであるサラブレッドクラブ・ラフィアンの総帥で、オークスの約2カ月前に急逝された岡田繁幸氏の名前を挙げ、こう続けた。

 「岡田さんは競馬に対する情熱が強く、尊敬していました。急逝された時は驚きましたが、そのタイミングでG1を勝てたのは、何か不思議な力を与えてもらえたのだと思います」

 今年のオークス直前にはドリームコアを出走させる萩原清調教師の訃報が届いた。岡田氏と萩原調教師が空の上から見ているであろう今年の樫の女王決定戦は、果たしてどんなドラマが待っているだろう。(フリーライター)

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