【毎日王冠】セイウンハーデス復権V!重賞3勝目 幸絶妙タクトで退院した西山オーナーに喜び届けた

2026年10月5日 05:30

毎日王冠を制した幸騎乗のセイウンハーデス

 秋の東京開幕を告げる伝統のG2「第77回毎日王冠」が4日、東京競馬場で行われた。5番人気セイウンハーデスが鼻差の大接戦を制して重賞3勝目。鞍上の幸英明(50)は当レース2勝目となった。京都のG2「第61回京都大賞典」は11番人気の伏兵エコロディノスが2番手から押し切って重賞初V。デビュー4年目の田口貫太(22)はJRA重賞初Vを飾った。両重賞の勝ち馬には天皇賞・秋(11月1日、東京)の優先出走権が与えられた。

 大人になったセイウンハーデスが得意舞台で輝きを取り戻した。1分43秒9のコースレコードを樹立した昨年5月エプソムC以来となる重賞勝利。好スタートから3番手を確保した。17度目のコンビとなった幸と呼吸を合わせ、完璧にリズムを刻む。好位で直線を迎える。逃げるホウオウビスケッツとの差がなかなか縮まらない。「何とか“頑張ってくれ”と思っていた」。絶対に諦めない。渾身(こんしん)の左ステッキに応え、最後の最後で鼻差捉えた。完全復活を遂げた。

 課題を克服した。重賞3勝目は苦手としていた内枠からつかみ取った。橋口師は「馬を気にするところがあるので、前までのハーデスだったら今回の形だと負けていると思う。7歳でやっと大人になってきた」と成長に目を細めた。高齢馬の優勝は久々で、7歳以上の勝利は09年カンパニー(8歳)以来。新進気鋭の若馬相手に“大人の貫禄”を見せつける走りだった。

 7歳のファイトはオーナーにささげる勝利にもなった。急性骨髄性白血病を患っていた馬主の西山茂行氏は、8月に寛解して退院。1日に更新した自身のブログでは7カ月ぶりに競馬場を訪れることを報告し、「二度と立てないと思っていたパドックにまた立てるかと思うと、涙が出そうです」と胸の内をつづっていた。そんなオーナーの熱い思いも届いたか。劇的な鼻差決着に橋口師は「最後のひと伸びはオーナーの力かなと思う」と笑顔。西山氏は「最後届くかなと思っていたけど、よく届いてくれた」と愛馬を称えた。

 次戦は優先出走権を獲得した天皇賞・秋、現役ラストランの予定となっている。相棒を知り尽くす鞍上は「元々、1回使ってからグンと調子が上がるタイプ。ここを使って本番に向けていい調整ができると思う」と期待十分の口ぶり。7度目となるG1の舞台で大団円へ。大人の走りで悲願のG1タイトルに手をかける。

 ◆セイウンハーデス 父シルバーステート 母ハイノリッジ(母の父マンハッタンカフェ) 19年4月8日生まれ 牡7歳 栗東・橋口厩舎所属 馬主・西山茂行氏 生産者・北海道浦河町の鮫川啓一氏 戦績20戦6勝(重賞3勝目) 総獲得賞金2億9923万9000円 馬名の由来は冠名+ギリシャ神話の冥府の神。

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