ベテラン高田潤 ディナースタで暮れの大一番狙う
2026年11月4日 05:24 日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は大阪本社の新谷尚太(49)が担当。障害ジョッキー第一人者の高田潤(46)を取り上げる。土曜京都で行われるJ・G3「第28回京都ジャンプS」はディナースタ(牡7=辻野)とのコンビで参戦。暮れの大一番へ向けて、熱い意気込みを語った。
暮れの大舞台を意識する相棒と秋初戦を迎える。高田は京都ジャンプSでディナースタに騎乗。パートナーとJ・G1初参戦となった前走の中山グランドジャンプはハードル界の現王者エコロデュエルに大差離されたが、2着は確保した。高田は「中山自体は経験していましたが、タスキなど初めて走るコース形態だった。それでも、最後まで集中力を切らせることなくしっかり走ってくれた。勝ち馬には離されたが、一線級相手にやっぱり能力が高い馬だなと感じる内容だったと思います」と振り返る。
前走後は放牧でじっくり英気を養って、10月上旬に帰厩。その後は高田が付きっきりで稽古を積み重ねた。先月30日の1週前追い切りはCWコースでしまいビシッと気合をつけ、5F69秒5~1F12秒1をマーク。力強い脚さばきで駆け抜けた。「早めに戻してもらって、時間をかけてじっくりと乗り込んできた。先週の動きも良かったし、息遣いもいい。大目標は先だけど、力を出せる態勢は整っている」とうなずいた。
ベテランになっても向上心を忘れることなく、常に上を目指している。昨年は障害20勝を挙げ、13年以来のリーディングを獲得。今年は3月の阪神スプリングJ(ディナースタ)の勝利で障害重賞は29勝目となり、歴代単独最多勝記録を達成。今年、行われた障害重賞は8鞍全てに騎乗し【3410】と馬券圏内を外していない。今年のトータルは7勝と昨年に比べて、勝ち星は減少しているが、「去年に勝たせてもらった馬のクラスが上がったことで、オープンで(騎乗馬が)重なってしまうことが多かった。その分、勝ち鞍は減っているけど内容は悪くないですから」とさらなる高みを目指す。
高田が発起人として活動を始めた養護施設への訪問は17年目を迎え、今夏も児童養護施設でパワーをもらった。「毎年、施設の子供たちが楽しみにしてくれているけど、僕たちの方が力をもらっている。今後も継続していきたい」と語る。少しでも多くの競馬ファンに障害レースの楽しさを届けたいと、さまざまな発信を続けている。99年にデビューし、騎手生活は四半世紀を超えた。ベテラン高田の活躍をまだまだ見たい。
◇高田 潤(たかだ・じゅん)1980年(昭55)11月3日生まれ、大阪府出身の46歳。96年にJRA競馬学校入学、同期に北村宏、武英師らがいる。99年3月に栗東・松田博厩舎所属でデビュー、09年11月からフリーに。JRA通算2513戦230勝(うち障害988戦174勝)、重賞は平地が06年神戸新聞杯(ドリームパスポート)の1勝、障害はJ・G1中山大障害(08年キングジョイ)など29勝。1メートル65、52キロ。血液型B。
