“お宝”ゲット!!ワンカラット/フィリーズR
2009年3月16日 06:00 桜花賞トライアル「第43回フィリーズレビュー」が15日、阪神競馬場で行われ、藤岡佑介(22)騎乗のワンカラットが直線抜け出して重賞初制覇を飾った。2着アイアムカミノマゴ、3着レディルージュまでが桜花賞優先出走権を獲得した。
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パートナーへゲキを飛ばし続けた藤岡佑の左腕がゴールの瞬間はガッツポーズに変わっていた。3、4番手で脚をタメたワンカラットが直線、わずかなスペースをこじ開けるようにラチ沿いを強襲。鞍上が振り下ろす左ステッキに応え、大柄な馬体がグイグイ伸びる。そのままゴールまで脚色は鈍らず。追いすがるアイアムカミノマゴを楽々と1馬身1/4振り切った。
引き揚げてきた藤岡佑から満足そうな笑みがこぼれる。「休み明けだったし、スタートに集中した。調教の段階で、かなり精神面の成長を感じていたので、ゲートを出てからは何も心配しなくて良かった。うまく折り合いがついて道中の手応えも良かったし、自信を持って追い出せた」
昨年の阪神JFでは引っ掛かり通しで12着に惨敗。ファンタジーS2着以来のコンビ結成となった藤岡佑は、2歳時からの変化に驚きを隠せない。「以前とは落ち着きが全然違う。(勝因は)それに尽きます」。この日のワンカラットの馬体重は492キロで、同レースの最高V記録。馬体はデビュー時の472キロから阪神JFの時点で494キロと22キロも増えていたが、気性があまりにも幼かった。調教でも周囲に馬がいるだけでハミをかんで行きたがった。2度目の参戦となった仁川のターフで、この3カ月の成長度をアピールして見せた。
藤岡健師&藤岡佑の親子重賞制覇は05年の京都牝馬S(アズマサンダース)以来2度目。「仕上がりは本当に良かったからね。勝って(桜花賞に)行きたかったし、良かった。ジョッキーがうまく乗ってくれたよ」。中京競馬場で走りを見届けた藤岡健師は、こう喜びを語った。
ひと冬を越し、体の発達に心の成長が追いついた。阪神JFでブエナビスタにつけられた1秒5の差がどれだけ縮まるのか。その答えが出るのは約1カ月後の阪神マイル。自ら切り開いた桜の女王への道を真っすぐに進んでいく。
▼ワンカラット 父ファルブラヴ 母バルドウィナ(母の父ピストルブルー)牝3歳 栗東・藤岡健厩舎所属 馬主・青山洋一氏 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績6戦2勝 総獲得賞金7572万円。重賞初勝利。