【函館記念】弾丸チャールズ バズーカ駆け

2009年7月23日 06:00

<函館記念>札幌ダートコースで追い切ったマイネルチャールズ

 函館記念の最終追い切り。札幌ダートコースでマイネルチャールズが貫禄の走りを披露した。昨年はクラシック3冠に皆勤して皐月賞3着、ダービー4着、菊花賞5着の実力馬。脚部不安も解消され、復帰初戦から能力全開の期待が膨らむ。

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 さすがはG1を獲ると言われた大器。ブランクを感じさせないマイネルチャールズの迫力には、ため息が漏れた。札幌競馬場のゴール前で稲葉師が見守る中、津村(レースは松岡)を背にダートコースに元気良く入った。走る気満々のパートナーを丁寧に制御し、迎えた直線。鞍上のゴーサインに1F12秒0(いっぱい)で力強くフィニッシュ。黒光りした体は、まさに弾丸を思わせた。
 津村はストレートに好感触を口にした。
 「先週(5F64秒7)速い時計が出ているので、きょうはしまいだけをしっかり。体は重くないし、息も悪くない。昨年乗った時よりもかなり力をつけていますね。ハミをグッと取ったら、抑えるのに苦労するほどのパワーなんです」
 放牧先から11日に札幌に到着後は、同馬に付きっきりで稽古をつけてきた。昨夏の札幌記念(6着)の時も調教を任された。その背を肌で知るだけに言葉に重みがある。
 津村の笑顔に、美浦から駆けつけた稲葉師も思わずニッコリ。報道陣を前に一気にまくし立てた。
 「放牧先(ビッグレッドファーム真歌)では2度見たけど、こうやってJRA施設で見るのは僕も9カ月ぶり。良かったんじゃないか?フットワークもいいし、息遣いもいい。100%とはいかないけど、だいたい仕上がった。10キロぐらい増えた分が太いのか、成長かは判断しにくいが、この動きなら久々の心配はないと思う」
 昨秋の菊花賞5着後、左前脚屈腱炎で今年前半は棒に振ったが、放牧先では2月からみっちり乗り込んできた。
 「菊花賞の3000メートルも、ダービー(4着)の2400メートルも、今思えば微妙に長かった。2000メートルはベスト。ハンデ57キロも実績から仕方ない。松岡君が折り合いをつけ、好位から差し切ってくれればいいね。秋に向けての第一歩を期待している」
 実りの秋を見据え、指揮官はブランク克服を祈っている。

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2009年7月23日のニュース