昼は競馬で、夜は舌で“おいしい”思いを

2009年8月19日 08:02

 【夏のメモリー=小西吾郎】競馬ファンのみなさん、初めまして。競艇担当の小西吾郎です。今夏より競馬と競艇、二足のわらじを履くことになりました。以後お見知りおきを。
 初の美浦トレセンでの取材を終え、次の仕事は「夏のメモリー」となったが、正直言ってレースで記憶に残っていることがほとんどない。学生時代には何度か旅打ちに行ったことがあるが、惨敗したから記憶から消去されたのだろう。秋競馬なら91年天皇賞でメジロマックイーンとプレクラスニーの馬連1点勝負をして目が点になったことや、93年ジャパンCで酔っぱらいに殴られたことなど、今でも鮮明に思い出せるが、夏競馬となると競馬場を後にしてからのことばかりだ。
 札幌のジンギスカン、函館のスルメイカ、新潟の日本酒…。どれも忘れがたいが、最も頭から離れないのは小倉で食べた「炊きギョーザ」。鶏がらスープとギョーザのマッチングが絶妙で、焼きギョーザとは違うモチッとした食感が楽しめる。鉄製の鍋に入っているので、食べ終わるまで熱々。ギョーザを食べた後には、肉汁たっぷりのスープで雑炊などを味わえるのもうれしい。これまで一緒に食べた人で「うまい」と言わなかった人はいない逸品だ。
 もちろん北九州の魅力はこれだけではない。さすが“焼酎の本場”九州とあって、今まで見たこともない焼酎に出合えることがある。7月に福岡・若松競艇の仕事帰りに立ち寄った黒崎(小倉から鹿児島本線で約20分)のスナックでは、チャーガ(白樺などに寄生する希少なキノコ)でつくった焼酎を飲ませてもらった。ストレートでも飲みやすいスッキリした味わいで、つい飲み過ぎてしまいそうになった。その土地の名産を味わうのも旅打ちの楽しみの1つ。昼は競馬で、夜は舌で“おいしい”思いをしてほしい。

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