【フェブラリーS】圧倒的!エスポワールシチー4連勝

2010年2月22日 06:00

圧巻の走りを見せたエスポワールシチー

 G1・4連勝でダート界を完全制圧だ。今年のG1第1弾「第27回フェブラリーS」が東京競馬場で行われ、単勝1・7倍の圧倒的1番人気に支持されたエスポワールシチーが2番手から抜け出し、2着テスタマッタに2馬身半差の完勝。昨年のJCダートに続く中央G1連勝、地方交流を含めG1・4連勝を達成した。既にドバイワールドC(3月27日、メイダン)への招待状が届いており陣営も参戦へ前向き。国内敵なしのダート王に世界制覇の期待が高まる。

 最初の400メートルで実質的な勝負は決していた。「芝の速い馬が大勢いた。その中である程度前の位置につけたかった。スタートに集中した」(佐藤)。1歩目こそ後手に回ったエスポワールシチーだったが、すぐにスピードに乗った。芝ホース顔負けのダッシュ。逃げるローレルゲレイロの2番手につけ、折り合った瞬間にVの行方はエスポワールに大きく傾いた。
 抜群の手応えで直線を向く。残り400メートル、馬なりで先頭に立った。手綱をしごいて追い出すと後続は一瞬で離れた。テスタマッタが迫りかけたが、とどめの右ムチ。2馬身半差の圧勝。G1・4連勝はアグネスデジタルと並ぶ快記録。JRAダートG1完全制覇は史上4頭目。力の差は歴然としていた。芝の実績馬を悠々と退け、砂の王は最強を誇示した。
 「スタートを中心にレースを組み立てた。随分悩んだし、いつもと違う競馬になったが、さすがエスポ君、よく反応してくれた」と佐藤は頼もしき相棒を称えた。「直線でも集中力は途切れなかったし最後まで余裕があった。強くなったなと思いながらゴールした」
 07年に2度、落馬での骨折に見舞われた佐藤。気持ちが沈んでいる時にこの馬と出合い闘志を奮い起こした。騎手として得た経験を叩き込み、馬もよく応えた。逃げた昨年は4着に失速。雪辱のポイントは「効率のいい走り」だった。力をスタートに集中し道中は2番手でパワーを温存。余力を直線でぶつけた。「終わってみれば簡単に行けた」と佐藤は最大級の賛辞を贈った。
 安達師の第一声は「ホッとしている」。2カ月半ぶりの実戦で4キロ減っていたが「腹回りを見る限りは大丈夫。本当に強く、たくましくなった」と感嘆した。既に15日にドバイの主催者からドバイワールドCへの選出の知らせが届いている。出否はオーナーサイドとの相談次第になるが陣営は前向きだ。オールウエザー対策に1度だけ栗東のポリトラックコースに入れたが「最高のフィット感だった」と佐藤は好感触。「海外で勝負してみたいと思っていた。正式に決まればだがチャレンジしてみたい」と明かした。日本で勝つべきダート戦はすべて制した。砂の最強馬に、次は世界制覇の夢を託したい。
 ◆エスポワールシチー 父ゴールドアリュール 母エミネントシチー(母の父ブライアンズタイム)牡5歳 栗東・安達厩舎所属 馬主・友駿ホースクラブ 生産者・北海道日高町幾千世牧場 戦績18戦10勝(うち地方2戦2勝) 獲得賞金4億8777万5000円。

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