【朝日杯FS】“個性派”ゲンジ食って鍛えて好調

2010年12月15日 06:00

安藤光とのコンビでG1制覇を狙うトキノゲンジ

 【G1ドキュメント・14日】きらびやかな血統も多い今年の朝日杯FS出走馬で、異彩を放つ味のある配合がトキノゲンジだ。父プリサイスエンドはともかく、母オータムリーフの血統にはミハルオー(第15回ダービー馬)やコダマ(第27回ダービー馬)の名がある。血統好き・仙波の血も騒ごうというもの。
 「血統も渋いですし、名前も純和風。良血ぞろいの中では逆に目立ちますかね」。余田(よでん)助手が笑顔で取材に応じてくれたのだが、この馬は血統に限らずいろいろ興味深い。「もちろんマイル戦がどうかとか、心配もあるんですけど、この馬は入厩してずっと自分の想像を超えて走ってくれているんで」。2戦目V、小倉2歳S4着など早い段階から活躍しているが「正直、これでそんなに走るの?という感じ。なぜか走るんです」と首をかしげる。
 調教でも衝撃を与えられたという。「前走の1週前に(ポリトラックコースで)乗った時、ちょっと前半行きたがったにしても(6F)75秒が出てしまって」。あまりの速い時計に余田助手も感嘆するばかり。加えてカイバも「死ぬほど食う」という。食って鍛えて好調維持だ。「13年馬に乗っていて、スピード感がないのにこれだけ速い時計が出る馬は初めて。自分にとっても初のG1なんで頑張りますよ」
 鞍上の安藤光は07年NHKマイルC(ゴールドアグリ14着)以来、実に3年7カ月ぶりのG1参戦。個性派とのコンビで大駆けを狙っている。

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