【朝日杯FS】ショウナンワダチ無敗王者へ!ラストびっしり12秒9

2013年12月13日 05:30

ショウナンワダチ(左)は鋭い伸びを見せる

 「第65回朝日杯FS」の木曜追いが12日、美浦トレセンで行われた。ショウナンワダチはWコースで3頭併せ。スピード感満点の動きを披露し、無敗Vへ万全の態勢をアピールした。なお同レースの枠順は13日確定する。
【朝日杯FS】

 先週の阪神JFは無敗馬同士でワン・ツー・スリーフィニッシュ。これに勢いをもらって無敗で2歳頂点に挑むショウナンワダチはWコースの3頭併せ。より長い距離を走り切るスタンド正面からコースへ入ると先頭シャインプレイン(2歳新馬)、その4馬身後方にポッドフェローズ(3歳500万)、芦毛のワダチはさらに6馬身後方を追走してスタートした。

 向正面までゆったりと流しながら徐々に前2頭との差を詰める。4コーナー過ぎからスピードを上げて最内に進路をとると馬なりのシャイン、いっぱいに追われる真ん中ポッドに力強い脚取りで一気に迫る。直線最後に鞍上が手綱を動かすとグレーの馬体がグイッとひと伸び。3頭が鼻面を並べたところでフィニッシュ、上がり重点でラスト1F12秒9をマークした。

 見守った大竹師は「後ろから一気に追いついた。追い切りの動きとしては十分」と合格点を与えた。1週前追いに続き長い距離を追ったが「前走の追い切りで口を割るしぐさを見せた。スプリンター色が強く出そうだったので長めからじっくり乗り込んだ」とその意図を説明した。

 父ショウナンカンプは02年高松宮記念を圧倒的なスピードで逃げ切った重賞3勝の名スプリンター。1600メートル以上では6着が最高と結果を残せなかった。だが息子のワダチはすでにマイルで2戦2勝、いずれも後方待機から上がり最速の決め手を繰り出した。父とはタイプが異なるが「最後に見せるトップスピードはカンプから受け継いでいる。単純なスプリンターではない。距離が延びても走れそう」と能力を感じ取っている。

 雨による重い馬場を考慮して水曜追いを木曜に変更。「(追い切る頭数の少ない)木曜の方が1面を飾れるでしょ」とジョークを飛ばしたが、馬に負荷が掛かりすぎないよう考慮しての判断。昨年Vのロゴタイプと同じベゴニア賞からの頂点、そしてクラシックへ。ワダチが大竹師初G1制覇の夢を乗せて走る。

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2013年12月13日のニュース