【高松宮記念】安田師、オーヴァルに夢託す「違う馬で3連覇」
2014年3月28日 05:30 【G1ドキュメント=27日】今年の高松宮記念のトピックスの一つが“安田厩舎の3連覇なるか”。一昨年はカレンチャン、昨年はロードカナロアでV。スプリンターズSも含めた芝6FのG1となれば、11年スプリンターズS(カレンチャン)から5連覇中だ。優秀なスプリンターを輩出し続ける秘訣(ひけつ)はどこにあるのか。調教がひと段落した午前8時すぎのスタンド2階、岡崎が単刀直入に切り出すと、安田師は思わず照れ笑いを浮かべた。
「スプリンターをつくろうと思ってやっているわけじゃないんですよ。結果的にそういう馬が多かったということでしょう。でも、今年もこうやって出走できるのはうれしいですし、もしも違う馬で3連覇となれば凄いことですよね」
期せずして飛び出した最後のセリフに、レッドオーヴァルへの手応えを感じた岡崎。しかしいかにも牝馬らしいスラリとしたシルエットから、初のスプリント戦がプラスに出るかどうかは疑問に感じている。意を決して指揮官に問うと「そうですね…」と一拍置く。
「正直、適性は分からない。ただ、去年の桜花賞で一度は抜け出しながらゴール前で止まった時、マイルは長いのかな…と。中京は未勝利でメチャクチャ強い勝ち方しているし、左回りもいいでしょう。それに何より、体がしっかりしてきたことが大きいですよ」
差しが決まる今の中京はこの馬に味方するだろう。道悪実績があるだけに、日曜日の雨予報も悪くない。ここに来て追い風が吹いてきたことは間違いない。
「さすがに現時点でカレンチャン、ロードカナロアと比べるのはかわいそうですけど、いずれは近づけたいと思っていますよ」
偉大な先輩の背中を追うように、中京の長い直線をグイグイ伸びてくるシーンがありそうだ。