乗馬クラブ仕込み 開業3年目、稲益厩舎躍進の秘密

2016年4月29日 05:30

稲益貴弘師

 【地方競馬です!!】開業3年目にしてガーニーフラップでクラウンCを制し、初のタイトルを獲得した稲益貴弘師(35=船橋)。開業初年に14勝、昨年は32勝、今年も29日時点で11勝と着々と勝利を重ねている。「今の成績は出来過ぎ」と謙遜する師にステップアップの鍵を聞くと、開業後に自ら乗馬クラブに通うなど“競馬”の枠にとらわれない工夫をしていると話した。

 乗馬クラブでは馬をきちんと歩かせること、体をバランス良く使わせることを学んだ。もちろん、今まで乗馬経験がなかったわけではないが「全然レベルが違った」という。「鶴首(馬の首がグッと下がっている姿勢)でトモ(後肢)が入って踏み込めていることが重要。これで、ただ歩くのではなく負荷がかかる。馬をきちんと歩かせるのは実は難しい。体のバランスが良くないといい走りもできない」。ガーニーフラップも最初は苦しがったが、この手法で鍛えられた。同馬は5月4日、地元の東京湾Cで重賞連勝を狙う。「遅生まれ(5月30日)でまだ良くなる馬。距離も延びていいタイプ。東京ダービーへつなげたい」と期待を寄せた。

 今後の成長が楽しみな厩舎の看板馬とともに、稲益厩舎のさらなる飛躍に注目だ。(秋田 麻由子)

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