【ラジオNIKKEI賞】ブリランテス3連勝!石川は重賞初V
2017年7月3日 05:30 つつき続けた殻はついに破れた。レース後、大勢の関係者、報道陣に囲まれた石川。56回目の挑戦でようやくつかみ取った重賞に、手の震えが止まらない。「自分としてはかなり遅くなってしまった。やっと、勝てました」。歓喜の瞬間はセダブリランテスの器を信じた先にあった。
向正面までは先行する2頭から離れた3番手。3角手前で石川の手綱が激しく動いた。「大型馬だけど器用な競馬ができる。自信を持って行った」。力業で逃げるウインガナドルを射程圏内に。292メートルと短い直線。そこが勝負の分かれ目だった。ジリジリと差を詰め、計ったようにゴール前で首差だけ捉えた。昨年(ダイワドレッサー)は2着に泣いた同レース。成長を示す騎乗を見せた石川は「前走も新潟の(長い)直線でしぶとかったんで。(セダは)まだ無敗。この先もある馬だし楽しみ」と相棒の根性とスタミナを称賛した。
競馬好きの両親の下に生まれた石川。競馬サークルに血縁者はなく、頼れるのは自らの腕だけだった。通常、若手が参戦するローカル開催中も、メイン場での騎乗にこだわりトップ騎手たちとの戦いで腕を磨いた。順調に勝利を積み重ね、昨年は自己最多の43勝。それだけに重賞未勝利だけが重しだった。「これだけチャンスをもらって勝てなかった。だから本当にうれしい」。この日は両親と妹が競馬場で観戦。成長した姿をみちのくの地で見せることができた。
これでセダブリランテスは中山、新潟、福島にダート、芝とあらゆる条件下で無傷3連勝。「秋にはもっと良くなるよ」と手塚師の頬も緩む。今後について「距離延長を試してみてもいい。(菊花賞路線も含めて)放牧に出した後で考えます」とクラシック最終戦への挑戦も否定せず。人馬共に伸びしろは十分。殻を一つ破った若武者と3歳の新星が、秋の主役になっても驚けない。
◆石川 裕紀人(いしかわ・ゆきと)1995年(平7)9月22日生まれの21歳。東京都出身。美浦・相沢厩舎に所属。初勝利は14年6月1日、東京2Rのニシノソラカラ。デビュー年から12→40→43勝と勝利を積み重ね、今年は19勝。JRA通算は114勝(2日現在)。
◆セダブリランテス 父ディープブリランテ 母シルクユニバーサル(母の父ブライアンズタイム)牡3歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道白老町の社台コーポレーション白老ファーム 戦績3戦3勝 総獲得賞金5570万7000円。

