藤田菜七子 憧れのG1騎乗へ不安、緊張より「楽しみな気持ちの方が大きい」
2019年2月14日 10:57 17日に東京競馬場で行われる「フェブラリーS」(G1、ダート1600メートル)にコパノキッキング(セン4=村山)で参戦する藤田菜七子(21)が14日、小倉競馬場で共同会見に応じた。
以下、一問一答。
――ついにJRA女性騎手として初めてのG1騎乗が目前に迫ってきた。今の気持ちは?
「不安で緊張する気持ちと楽しみな気持ちがあります。でも今は楽しみな気持ちの方が大きい。いろいろな方に“G1頑張ってね”と言ってもらえて、そのたびに頑張らなくちゃいけないなと思ってここまで過ごしてきた」
――両親、同期からはどう声をかけられたか?
「みんな“おめでとう”と言ってくれました」
――騎乗決定の瞬間の気持ちはどうだったのか?
「(コパノキッキングの前走)私はその日中京で乗っていて根岸Sは直接見られなかったけど、最終レースが終わった後に村山先生、コパさんから電話を頂いて“菜七子で行くから”と言ってもらえました。本当に信じられない気持ちとうれしい気持ちでいっぱいでした」
――このタイミングでのG1騎乗は自分としては早いと感じるのか?
「今年でデビューしてから4年目になりますが、本当にあっという間でたくさんの馬に乗せて頂いた。たくさんの人に感謝しなくちゃいけないなと思っています」
――競馬学校時代からG1レースは憧れだったと思うが、ついにその夢がかなう。
「ジョッキーを目指していたときからG1は憧れでした。本当に選ばれた馬と人しか出られないと思うので頑張りたい」
――8日に栗東でコパノキッキングの調教を付けたが、その時の感触は?
「村山先生からはテンションが高くて難しい馬だと聞いていたが、トレセンでは特にそれは感じず乗りやすかった。ただ競馬に行った時と普段の様子が全然違うと聞いたので、それがどうなるかは当日まで分からないですね」
――コパノキッキングが勝った前走・根岸Sはどう見ているか?
「凄くいい競馬でした。正攻法で最後まで脚を使っていたし、あのレースであらためて強い馬なんだなと感じた」
――本番はどんなイメージを持っているか?
「それは枠順が出てからしっかり考えたいが、コパノキッキングと私のレースができればと思っている。他の馬を気にすることなく、いつも通りに乗りたい」
――村山師からアドバイスをもらっているか?
「G1でも未勝利でも同じような気持ちで、いつも通りにレースに臨みなさいと言われています」
――馬主のドクター・コパ氏からは?
「“この馬に合っていると思うから頑張ってね”と応援して下さっています。コパさんには本当に多くの馬に乗せて頂いて、そして勝たせてもらっているので本当に感謝している。今回のG1騎乗も凄くうれしいですし、本当に感謝しかない」
―後輩の女性騎手にも勇気を与えると思う。
「私は私自身のレースをして結果を残すしかないと思っている。結果的にその私の姿を見て、頑張ろうと思ってくれたらうれしいですね」
――フェブラリーSでは憧れの武豊(インティ騎乗)との対戦も実現する。
「ジョッキーを目指していた頃からの憧れだったので、凄くうれしいという気持ちと負けたくないという気持ちがある」
――ゴールドドリームやノンコノユメ、強敵たちもそろう。
「G1ですしみんな強い馬だけど、コパノキッキングだって強い馬だし、負けたくない」
―理想の展開は?
「なんとなくイメージはしていて、勝つイメージって大事なので。東京のダート1600メートルは勝ったこともあるし、その時と戦法は違うかもしれないけど、1着で駆け抜けるイメージで乗りたい」
――この次に乗りたいG1はあるのか?
「どのG1でも乗せて頂けるならそれだけでありがたいです」
――マイルへの距離延長については?
「もともと前に行く馬だったけど、最近は後ろからでも競馬ができます。やってみないと分からない部分はあるけど、そこはどうにか克服したいと思っている」
――理想の枠はありますか?
「この間コパさんと“コパノリッキーが7枠13番だったのでそこがいいね”と話をしました」
――ここまでテン乗りでの勝利が多いがコツはあるのか?
「調教に乗らなかった馬については、普段乗っているジョッキーや厩務員さんにたくさん話を聞いています。後は返し馬でこんな馬なんだなと感触をつかむようにしている」
――周囲は盛り上がっているか?
「レースに乗せて頂くことが決まってから“見に行くから頑張ってね”と親戚や中学校の時の先生から連絡がありました。G1だからと特別なことはせず、いつも通りのことをしたいな思っている」