【フィリーズR】ケープいざ重賞初V!高柳瑞師と桜咲かす
2020年3月11日 05:30 今週は土日で平地4重賞の豪華版。桜花賞トライアル「第54回フィリーズレビュー」に唯一の3勝馬ケープコッドがエントリーした。管理する高柳瑞樹師(44)は開業から10年。初のJRA重賞獲りに挑む。
人馬ともに初の重賞Vに挑む。ケープコッドを送り込む高柳瑞師は交流重賞は2勝もJRA重賞は未勝利。ただ、過度に意識はしない。「(第一は)それぞれの馬のステージでの勝利が目標」。その上で「重賞勝利は厩舎としての目標。獲れたらいいなと思います」と思いを語った。
北海道で育成牧場を営む家に生まれた。小さい頃から放牧や集牧などを手伝ったが「やりたくないと思っていた。家族経営で休みもなかった」。馬に携わる仕事へ進む気はなかった。しかし、高校で馬術部に入ると馬術の面白さに魅了された。2年時にはインターハイで優勝。明大でも馬術部で主将を務めた。
馬に関わる仕事を意識し始めた。家業の牧場を継ぐか…。迷ったが、父の助言でトレセンの仕事を選択。「(この社会に)入ったなら調教師になろう」。10年に調教師免許を取得。開業から10年が経過。周囲の期待も高まっている。
登録メンバー中、唯一の3勝馬であるケープコッド。前走・クリスマスローズSはムーアの鼓舞に応え、中団から馬群を割って差し切った。1400メートル戦は前々走のファンタジーSで6着に敗れたが、指揮官は距離克服は可能とみる。「前々走は控えた競馬でパッとしなかったが、前走のレースぶりを見ると1400メートルでもいいのかな」
絶対女王レシステンシアがチューリップ賞で3着に敗れ、風雲急を告げる牝馬戦線。「武器はスピードとパワー。ダイワメジャー産駒らしい持続したスピードがある。疲れも取れているよ」と師。持ち味を出し切り初重賞を獲得できれば、その先にビッグタイトルも見えてくる。
【3勝馬、過去5年に3頭全て掲示板確保】フィリーズレビューで過去5年、3勝馬の出走は3頭。19年メイショウケイメイが5着、18年アンヴァルが4着、17年ジューヌエコールが4着と全て掲示板を確保している。ジューヌエコールはその後、同年函館スプリントSで4勝目を挙げている。ケープコッドもひと押しあれば、十分に重賞Vに手が届く。
◆高柳 瑞樹(たかやなぎ・みずき)1975年(昭50)8月1日生まれ、北海道出身の44歳。明大卒。厩務員、調教助手を経て10年12月に厩舎開業。JRA通算1982戦159勝。交流重賞はヴィータアレグリアで16年マリーンC、タマノブリュネットで同年レディスプレリュードを制覇している。