【安田記念】戸崎 相棒キングリーと“完全復活”だ!落馬負傷から半年ぶりG1参戦「凄く幸せ」
2020年6月1日 05:30 春の東京G1・5連戦のラストを飾るのは、最強マイラー決定戦「第70回安田記念」(7日)。昨秋の落馬負傷から5月23日に約半年ぶりに戦列復帰した戸崎圭太(39)が、ダノンキングリーとの再コンビで復帰後初のG1騎乗を迎える。相棒も昨秋以来のマイル戦。心機一転のコンビが、悲願のタイトル制覇に燃える。
G1の大舞台に圭太スマイルが帰ってくる。戸崎が復帰後初のG1舞台に選んだのは安田記念。騎乗するダノンキングリーは、デビュー戦から主戦を務めた相棒だ。「いつ復帰できるか、はっきりしない状況の中、ずっと待ってもらって、またG1で声を掛けていただいた。凄く光栄で幸せです」。戸崎はまず、キングリー陣営への感謝の言葉を口にした。昨秋のJBCレディスクラシックで落馬し、右肘開放骨折。騎手生命を脅かす重傷を克服し、再び挑むG1。恩返しの意味合いもある一戦に、懸ける思いは強い。
落馬したのは昨年11月4日。キングリーがマイルCS(同17日)に向かう直前だった。急きょ乗り替わり、戸崎の休養中3戦は横山典が手綱を取った。「マイルCS(5着)は残念でしたが、中山記念(1着)、大阪杯(3着)と力のあるところを見せてくれた。馬が凄く気持ち良さそうに走っていた。さすがノリさんですね」。戸崎は大先輩の巧腕に敬意を表しながら、再び騎乗する日を想定してリハビリに励んだ。
キングリーがマイル戦に臨むのはマイルCS以来。1800メートルで3戦3勝、2000メートル以上のG1で【0・1・2・0】。中距離巧者の印象が強いが、戸崎は「東京マイルは一番いい条件だと思う」と断言する。「千六でデビュー勝ちして、2戦目(ひいらぎ賞1着)も千六。切れ味が凄く良かった。ダービー(2着)は能力とセンスでカバーしてくれた印象」と振り返る。
G1馬10頭が出走予定の豪華メンバー。キングリーはG1未勝利も、重賞3勝、G1で惜敗3回の実績で見劣りはない。5月29日に久々に調教にまたがった戸崎は「まだ少しやんちゃな面はあるが、全体的にどっしりした。ゲートも確認したが問題はなかった」と好感触。「どこかでG1を勝ちたいと思っている馬。相手は強いが、この馬の一番のパフォーマンスを出せるよう心掛けたい」と意気込む。悲願成就へ。戸崎とキングリーの新たな挑戦が始まる。