【阪神新馬戦】スピード別格カスティーリャ 1週前追いで古馬ちぎった
2020年6月5日 05:30 阪神日曜5R(芝1400メートル)では海外G1・3勝を含むG1・ 6勝を挙げた怪物モーリス産駒のカスティーリャ(牡=橋口)が評判になっている。
カスティーリャ(Castilla)。馬名は中世スペインにあったカスティーリャ王国に由来。母スパニッシュクイーンからの連想だ。その母は15年のアメリカンオークス馬。そして父が香港G1で3勝を挙げたモーリスとなれば夢は国内に収まらない。馬名通り、スケールの大きさを感じさせる馬だ。
管理する橋口師の期待は当然大きい。若いトレーナーなら慎重になって当然のデビュー戦。だが、この馬に関しては前向きな言葉しか出てこない。
「1週前のCWの動きが凄く良かった。前向きな気性で掛かり気味に行くぐらい。勝ち気な気性からも新馬戦向きでしょう」
西村淳が手綱を取った1週前のCWが圧巻だった。1勝クラス古馬を大きく後方から追い掛け、直線は内から急追。相手がバテたこともあったが、ラストはちぎって捨てた。6F81秒4~1F12秒0を刻む脚力はすでに2歳馬離れしている。
初年度産駒がデビューを迎えるモーリス。指揮官は「子供は一歩間違えたら…の感じはありますが、スピードがある」と父譲りのポテンシャルを感じている。父が15年にG1初勝利を収めた安田記念ウイークに産駒が初陣を迎えるのも何かの縁。父の初陣も芝の1400メートル(13年10月京都=1着)だった。
質・量ともに豪華な開幕週の新馬戦。新種牡馬対決の先に、来年のクラシックシーズンが見えてくる。
【国内新種牡馬30頭】18年に国内で初年度産駒が誕生した新種牡馬は30頭。モーリス、ドゥラメンテの他に、ダートG1で10勝を挙げたホッコータルマエや海外G12勝のエイシンヒカリ、輸入された新種牡馬としてディスクリートキャット、クリエイター2など。ただし、2歳の登録頭数を見れば新種牡馬リーディングはドゥラメンテとモーリスの一騎打ちが濃厚だ