【有馬記念】北村友 クロノジェネシスとともに進化誓う「いいリズムを乱さないように」

2020年12月25日 05:30

<有馬記念>クロノジェネシスは厩舎周りを1時間、引き運動で調整された

 意外に思えるが、クロノジェネシス騎乗の北村友一(34)は今回が有馬記念初騎乗。それでも本人に特別な意識は見られない。「変わらずいつも通りです。自然体ですよ、自然体」。イケメンは笑顔でかわした。

 一流騎手でも乗り替わりが当たり前の時代にあって、新馬戦からずっとコンビを組んできた。最終追い切りにも全てまたがった。丁寧にコミュニケーションを取って分かり合ってきた。「スタートも重要ですけど、気分良く走らせることも大事。この馬のいいバランス、いいリズムを自分の中では持っているつもり。それを乱さないようにしたい」

 今年は京都記念Vを皮切りに大阪杯2着。そして宝塚記念では2着キセキに6馬身差をつけての圧勝。「牝馬の時代」を代表する一頭へと上り詰めた。

 ただ、北村友自身は今年、JRA55勝。昨年の85勝から勝ち星を減らした。宝塚記念優勝後も「上半期の勝ち星が少なかった。歯がゆい思いをしていた」と振り返った。「今年は1月からいいスタートを切れなかった。騎乗停止もありました。その中で考えることも多く、いろいろな意味で深い一年だったと思う。コロナ下での競馬だったが、僕自身のやることは同じ。ファン投票には感謝の気持ちしかないし、それに応えたい」

 相棒は体も大きくなり、馬体は完成形に近づいている。「いい締めくくりができればいいね。そして来年は年明けからいいスタートを切りたい」。クロノジェネシスとともに、自身も進化することを誓った。

 ◆北村 友一(きたむら・ゆういち)1986年(昭61)10月3日生まれ、滋賀県米原市出身の34歳。06年デビュー。JRA通算9291戦788勝。08年デイリー杯2歳S(シェーンヴァルト)で重賞初勝利。通算重賞24勝。19年大阪杯(アルアイン)でG1初勝利。19年秋華賞(クロノジェネシス)、阪神JF(レシステンシア)、20年宝塚記念(クロノジェネシス)で計4勝。

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