【小倉大賞典】蛯名、JRA全10場重賞制覇へ!デンコウアンジュと史上7人目偉業に挑むラストチャンス

2021年2月19日 05:30

デンコウアンジュでJRA全10場重賞制覇を狙う蛯名

 3月から調教師に転身する蛯名正義(51)が、デンコウアンジュ(牝8=荒川)とコンビを組む小倉大賞典(21日、小倉)でJRA全10場重賞制覇を狙う。武豊(51)と同期の名手がムチを振るうのも残り2週。正真正銘のラストチャンスで史上7人目の偉業達成に挑む。

 引退まで残り2週となった蛯名。美浦での表情は自然体で口調は柔らかい。歴代4位のJRA2538勝、歴代6位のJRA重賞129勝。輝かしい騎手人生の最後に、JRA全10場重賞制覇達成のチャンスが巡ってきた。

 「リーチがかかってからも乗せてもらってずっと目指してやってきましたけど、なかなか達成できなくて。最後のチャンスでできるといいなと思います」

 過去、安田富男、武豊、藤田伸二、横山典弘、秋山真一郎、池添謙一の6人が達成した大記録。蛯名はこれまで小倉の重賞に8回騎乗したが、07年小倉大賞典(エイシンドーバー)の2着が最高だった。「去年も小倉に行くつもりがケガで行けなかったし、この時期はフェブラリーSがあったりするから。小倉は関西馬が多く、なかなか行きづらいっていうのもあったりね。それでも何回かチャレンジさせてもらったし、最後もチャンスのある馬に乗せていただいてありがたいなと思っています」と感謝の言葉を口にした。

 相棒は19年中山牝馬S(4着)以来、12戦ぶりにコンビを組むデンコウアンジュ。17年ヴィクトリアMでは自身が2着に好リード。今年8歳を迎えたベテラン牝馬と久々の再会となる。「馬は息の長い活躍をしているなと思いますね。去年も実際に小倉(愛知杯)を勝っているし、流れや展開が向いてくれればなというところですね」と期待を寄せる。

 34年間のキャリアで2万1168回(JRA)のレースに騎乗。それぞれの競馬場にさまざまな思い出が詰まっている。

 「最近はいろいろな競馬場で“最後だな”と思いながら乗っている。(武)豊とも“これで最後だな”って言いながら乗っていましたね」

 最後の小倉遠征で最高の思い出を。残りわずかとなった“東の名手”の手綱さばきを堪能したい。

 ◆蛯名 正義(えびな・まさよし)1969年(昭44)3月19日生まれ、北海道出身の51歳。87年に美浦・矢野進厩舎所属でデビュー。同年に30勝を挙げて関東新人騎手賞を受賞。98年に136勝で初の関東リーディング。01年は133勝を挙げ全国リーディングに輝いた。JRA通算2万1168戦2538勝。勝利数は歴代4位。JRA重賞はG1・26勝を含む129勝。

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