【京王杯SC】ラウダシオン 府中沸かせたV!3週間ぶり有観客にミルコ「お客さんがいると全然違う」

2021年5月16日 05:30

京王杯SCを制したM・デムーロ騎乗のラウダシオン(右から2頭目)=撮影・西川祐介

 「第66回京王杯SC」が15日、3週間ぶりに観客が戻った東京競馬場で行われ、ミルコ・デムーロ(42)騎乗の1番人気ラウダシオン(牡4=斉藤崇)が昨年のNHKマイルC以来の重賞2勝目。安田記念(6月6日、東京)の優先出走権を獲得した。

 さすが千両役者。21日ぶりに府中に集まった競馬ファンから歓声を浴び、ラウダシオンとM・デムーロが引き揚げてくる。「お客さんがいると雰囲気が全然違うね。温かい応援、いつもありがとうございます」。先月4日、中山競馬場に88日ぶりに観客が入った日にも重賞(ダービー卿CT)を制したイタリアンは気持ち良さそうに笑った。

 好発からすんなり2番手を確保。前半3F34秒3で飛ばすビオグラフィーを5馬身ほど前に見ながら軽快に追走した。「最近は展開や馬場が向かないレースが続いていた。スムーズなら、と思っていた」と鞍上。馬のリズムを最優先し、残り200メートルで先頭に飛び出した。ゴール前、高松宮記念では先着を許したトゥラヴェスーラが外から猛追してくると、もうひと伸び。首差抑えた。「早めに抜け出すと物見するので追いだしを少し待った。手応えが抜群で最後も余裕があった。うまくいったね」。相棒とは1年ぶりとなる美酒を喜んだ。

 前哨戦完勝で本番でも有力視されることは間違いない。「良馬場、好きな(東京)コース、この馬向きの展開になったら凄く走る。スムーズな競馬じゃないとイライラして力は出せないけど、能力は本当に高いので本番も楽しみ」。巧みなエスコートで能力全開なら、G1でも再び輝ける。

 ◆ラウダシオン 父リアルインパクト 母アンティフォナ(母の父ソングアンドプレイヤー)17年2月2日生まれ 牡4歳 栗東・斉藤崇厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道白老町社台コーポレーション白老ファーム 戦績12戦5勝 総獲得賞金2億6975万9000円。馬名の由来はグレゴリオ聖歌の続唱の一つ(母名からの連想)。

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2021年5月16日のニュース