【オークス】ソダシ 世界で称賛される日本のアイドルホース――合田直弘氏

2021年5月18日 05:30

桜花賞を制したソダシ

 毎日ソダシ!「第82回オークス」ウイークに合わせ、強さと話題性を兼ね備えた白毛馬ソダシの連載「白い伝説」がスタート。4回にわたってさまざまな角度から取り上げていく。第1回はスポニチ本紙木曜付コラム「The World」でもおなじみ、国内外の競馬事情に精通している「世界の合田」こと合田直弘氏(競馬評論家)が登場。海外の反応を紹介しつつ、白毛の歴史をひもといた。

 ソダシがG1競走を制した際には、世界各国の競馬メディアも大きな見出しや写真とともに、この模様を報じている。12月の阪神ジュベナイルフィリーズの時には、“White Wonder(=白い奇跡)”、“Make History(=歴史をつくった)”といった見出しとともに、白毛馬初のG1制覇を称える記事が並んだ。中でもニュージーランドの「ホーストーク」は、母ブチコ、祖母シラユキヒメについても、写真を掲載した上で言及。ソダシの白毛のルーツを深掘りしている。ちなみにこの時、英国のレーシングポストは、白毛馬による重賞制覇は、女性調教師ケリー・リーが管理したルースブランが、16年1月16日にワーウィック競馬場で行われたG3クラシックチェイスを制して以来ではないかと報じている。これが4月の桜花賞になると、“Champion(=チャンピオン)”、“First Classic(=1冠制覇)”らと並んで“Idol Horse(=アイドルホース)”といった見出しも見受けられ、ソダシの人気ぶりを伝える論調の記事も目立った。

 ソダシは競馬メディアのみならず、英国の大衆紙ザ・サンなども話題として取り上げているから、アーモンドアイが現役を退いた今、世界で最も有名な現役の日本馬は、ソダシで間違いなさそうである。ちなみに、歴史上はじめてジョッキークラブによって「白毛」として登録されたのは、1963年に北米で生まれたホワイトビューティという牝馬だった。同馬は現役として16戦2勝の成績を挙げた後に繁殖入りし、6頭の産駒を残したが、このうち5番子のビューティエヌモーションという牝馬も白毛に生まれている。その後も北米では、何頭かの白毛のサラブレッドが誕生しているが、その多くがホワイトビューティを祖としている。(競馬評論家)

特集

2021年5月18日のニュース