【小倉2歳S】ナムラ旋風!クレアV 大外強襲、函館2歳Sリコリスに続いた

2021年9月6日 05:30

<小倉11R小倉2歳S>大外から差し切ってレースを制するナムラクレア(中央)と2着スリーパーダ=左(撮影・中村 達也)

 「第41回小倉2歳S」は5日、小倉競馬場で行われ、4番人気ナムラクレア(牝=長谷川)が制した。

 大外強襲で突き抜けた。テンから締まった流れでナムラクレアは道中、中団を追走。直線、浜中がゴーサインを送るとエンジンに火がついた。メンバー最速の上がり3F33秒9を刻み、2着スリーパーダに2馬身差でゴールへ。騎乗予定だった和田竜が前日に札幌で負傷したため急きょ乗り替わり。テン乗りの浜中がキッチリ仕事を果たした。

 「乗り替わりを知ってから、いろいろ情報を集めて持ち味を発揮できれば、と思っていたんです。スタートが良くて思った位置につけられたし、4コーナーも手応えがありました。追い出してから素晴らしい瞬発力。馬が強かったです」

 8月1日のデビューから約1カ月、短くて濃い夏を駆け抜けた。新潟マイルの新馬3着後、未勝利の身ながら中1週でフェニックス賞に格上挑戦。オープン勝ちを収めると、そこから中2週の小倉再遠征でタイトルをつかんでみせた。元ジョッキーで開業3年目の長谷川浩大師(37)は師匠・中村均氏から引き継いだヤマニンアンプリメで交流重賞を3勝。これがJRA重賞初勝利となった。「JRAの重賞は意識していましたよ」と安どの笑み。「きのう和田さんがケガされて代打をお願いしたけど特に注文はしていなくて、上手に乗ってくれました」と浜中のリードを称えた。

 冠名ナムラの奈村睦弘オーナーは大橋厩舎ナムラリコリス(函館2歳S)に続き、早くも現2歳世代2頭目の重賞ウイナーが誕生。父ミッキーアイルは初年度産駒メイケイエールに続く連覇で2着スリーパーダとワンツーを決めた。今後について長谷川師は「状態を見ながら」とした上で「この距離でこれだけの脚を使えるようにスプリント色が強いけどマイルまでは持たせたい」との方針。2歳女王へ。夏の終わりに秋の目標がハッキリと定まった。

 ◆ナムラクレア 父ミッキーアイル、母サンクイーン2(母の父ストームキャット)19年3月30日生まれ 牝2歳 栗東・長谷川厩舎所属 馬主・奈村睦弘氏 生産者・北海道浦河町の谷川牧場 戦績3戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4939万5000円。馬名の由来は冠名+女性名

 【小倉2歳Sアラカルト】

 ☆騎手&調教師 浜中のJRA重賞勝利は昨年阪急杯(ベストアクター)以来で通算44勝目。長谷川師は管理馬延べ28頭目の出走で初勝利。

 ☆種牡馬 ミッキーアイル産駒はJRA重賞通算4勝目。

 ☆タイム 1分7秒9は12年マイネルエテルネルと同じレースレコードタイ。

 ☆牝馬圧倒 牝馬のワンツースリー決着は14年以来4回目。

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