【セントライト記念】さあ始動戦 タイトルホルダー 強かった皐月賞2着の競馬再現を突き進む

2021年9月14日 05:30

父ドゥラメンテがつかめなかった最後の1冠へ、秋初戦を迎えるタイトルホルダー

 今週の中央競馬は18~20日の3日間開催。月曜の中山メインで菊花賞(10月24日、阪神)トライアルの「第75回セントライト記念」(3着まで優先出走権)が行われる。実績最上位はタイトルホルダー(牡3=栗田)。春の牡馬クラシックを沸かせた皐月賞2着馬が、父・ドゥラメンテが唯一手にできなかった3冠タイトルを目指し秋初戦に挑む。ほかにも多士済々なメンバーがそろい、最後の1冠へ、シ烈な出走権争いが繰り広げられる。

 実績は断然。皐月賞2着、ダービー6着のタイトルホルダーがセントライト記念で秋始動戦を迎える。トレセンで調整を進める姿は春とさほど変わらないが、栗田師は「背が高くなったとか春から劇的に変わった感じはない。元々が完成度の高かった馬ですからね」と納得の表情を浮かべる。

 自分のリズムで運べなかった前走・ダービー。馬混みでの競馬となり、好走パターンのスタミナ比べに持ち込めなかった。師は「皐月賞が強かったですよね。内をすくわれて普通はバテるところから頑張った。今回もああいう競馬ができれば」とイメージする。

 1週前追いはWコースで単走。ダイナミックな動きでグングンと加速すると、馬なりで6F84秒7~1F11秒4をマークした。馬体は変わらなくとも、脚さばきの力強さは春以上。栗田師は「息遣いも動きも反応も良いですね。ここを目標にやってきたし、開幕序盤の芝も先行力があるので合いそう」と好仕上がりに笑顔を見せた。

 8月31日、15年の皐月賞&ダービーを制した父ドゥラメンテが急死。その父キングカメハメハの後継として大きく期待されていただけに、馬産地に与えるショックは大きかった。師は「(ドゥラメンテ産駒が)セリでも注目を集めていた時期だったから悲しい。他にも産駒はいるけど、そのうちの一頭として血をつなぐために活躍してほしい気持ちはある」とその血を継ぐ責任を胸に秘める。見据える菊の舞台。骨折で3歳秋を全休した父がクラシックで唯一手にできなかったタイトルへと突き進む。 

特集

2021年9月14日のニュース