【エ女王杯】伏兵コトブキテティス 柴田善が納得の出来「胸を借りるつもりで挑みます」
2021年11月12日 05:30 【G1ドキュメント・美浦=11日】いまだに11、12番人気(クィーンスプマンテ、テイエムプリキュア)のワンツーで決まった09年が語られるエリザベス女王杯。過去10年で見ても1番人気がわずか2勝なら、つい伏兵探しに意識が向く。美浦で高木が注目したのはオープン入りしたばかりのコトブキテティス。手綱を取る柴田善の姿を探した。
いつも通りにこやかな表情でスタンド前に現れた大ベテラン。同馬に騎乗すれば【2・0・0・1】と抜群の相性を誇ることについて聞くと「たまたまだよ。俺が走るわけじゃないから(笑い)。ちょうど調子のいい時に乗せてもらっただけ」とサラリ。それなら今回の調子は?最終追いで得た手応えについては「もっと反応するけどやりすぎは良くないからね。出来は良いと思う」と納得の口ぶりだった。
近2勝が東京芝2400メートル。共に府中の長い直線をメンバー最速の上がり3Fで強烈に伸びた。しかし、今回は初の阪神遠征。それでも柴田善は「大丈夫。俺が何回も乗っているコースだから。馬は知らなくても俺がよく知っている。距離を延ばすプランもあったけど、2200メートルの方が魅力があった」とニヤリ。JRA最年長騎手の余裕が頼もしい。
色めき立つ記者の雰囲気を感じたのか、最後は「でもG1を戦ってきた馬は今までの相手とは違う。同じように伸びるかは分からない。胸を借りるつもりで挑みます」と冷静に締めた柴田善。波乱の決着となれば、この馬が突っ込んできているかもしれない。