【桜花賞】ラズベリームース 新たな相棒の池添「合格点を十分与えられる」

2022年4月7日 05:30

池添を背に坂路で追い切るラズベリームース(右)(撮影・郡司修)

 【G1ドキュメント・美浦=6日】怒とうの追い切りラッシュ。小田はお目当てだったラズベリームースを見逃していた。坂路モニターには「4F55秒3」の表示…。

 「前の馬(ウィンダミア=3歳1勝クラス)が(4Fで)55秒ぐらいで行くというので300メートルあたりから並び、1Fで仕掛けて…の指示。馬場が重かった割に脚取りはしっかりしていていい反応。合格点を十分与えられる」。懇切丁寧な新コンビ池添の説明がありがたい。余力を持って1馬身先着。林師も「操縦性が良く、いい感触をつかんでいただいた。自信を持って臨めます」と目を細めた。

 母ワイルドラズベリーは池添にとって現役時15戦中5戦で騎乗した縁。聞くまでもなく、鞍上から返ってきた。「お母さんは一瞬の切れが武器。この子は乗った感じは長く脚を使いそうなイメージ。父のルーラーシップが出ている。阪神外回りはベストの舞台だと思う」。初コンタクトで特長も即つかんだ様子だ。

 小田も母はよく覚えている。特にアパパネが3冠を達成した10年秋華賞。1面でこん身◎を打ち、京都競馬場の記者席で声を張り上げた。池添を背に外から猛然と追い込んだが0秒3差4着。ピンク帽(17番)じゃなかったら…。

 休み明けの前走・アネモネS(2着)は勝負どころで勝ち馬クロスマジェスティに一瞬離されながら、優先出走権をつかむ価値ある走り。母子2代の桜舞台。「お母さんはタイトルを獲れなかったけど、この子もG1でやれる力は十分ある。いいイメージを持っていけるので楽しみです」。桜花賞2勝の巧腕の言葉に、小田は熱くなっていた。大仕事も夢ではない…と。

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2022年4月7日のニュース