【皐月賞】ダノンベルーガ 右回り大丈夫!堀厩舎細心ケアで課題克服「しっかり乗り込めた」

2022年4月14日 05:30

併せて追い切るダノンベルーガ(撮影・西川祐介)

 美浦Wコースでは連勝中の大器ダノンベルーガが直線シャープな伸び。

 これが名門厩舎の底力。課題を抱えつつも、ダノンベルーガは臨戦態勢を整えた。最終追いはWコースの併せ馬。フィリオアレグロ(5歳3勝クラス)を従え、先行する形でスタート。課題のコーナリングはスムーズ。直線は内にパートナーを迎え入れたが抜かせない。軽快なスピードを維持して半馬身先着した。「1週前追いの段階で余裕を残すには至らず“仕上がってしまったな”というのが本音。それを受けて今週は微調整程度。七~八分のさじ加減」。堀師は包み隠さず調教の意図を説明した。

 生まれつき右トモ(後肢)が弱く「特異な歩様をする」(堀師)というベルーガ。前走の共同通信杯の前は「歩様への配慮から牧場での乗り込み不足のまま入厩。心身のバランスを整えながらの調整だった」と振り返る。決して万全とは言えない状態ながら、結果は1馬身半差の完勝。「馬場(やや重)も向くと思っていなかったので驚いた。想像を超えた走りだった」。数々の大レースを制してきた指揮官ですら舌を巻くポテンシャルを見せつけた。

 入厩当初は右回りをうまく走れず当初は中山の皐月賞参戦には慎重姿勢だった。ただ、中間に右回りの調教を重ね、弱点は徐々に改善傾向。「まずはダートやポリトラックなどグリップのいいコースから慣らしていった。この馬なりにバランスが取れるようになり、共同通信杯の前よりはしっかり乗り込めた」と師。まだ完璧ではないが素質は明らかに一級品。名門厩舎の細心のケアと、桜花賞Vで波に乗る名手・川田の手腕が融合すれば…。大仕事をやってのける可能性は十分にある。

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2022年4月14日のニュース