【京王杯スプリングC】メイケイエール 掛かって抑えて突き抜けた!重賞5勝目、池添「いや~きつかった」

2022年5月15日 05:00

京王杯を制した池添騎乗のメイケイエール(右)(撮影・西川祐介)

 「第67回京王杯SC」が14日、東京競馬場で行われ、池添謙一(42)騎乗の1番人気メイケイエールが重賞5勝目。安田記念(6月5日、東京)の優先出走権を手にした。

 引き揚げてきたメイケイエールと池添はまさに疲労困憊(こんぱい)。フーフーと大きく息を吐き続けた。それでも漂うのは1F延長の課題をクリアした充実感。池添は「いやー、きつかった。こんなにもしんどいとは思わなかった。(前走から)1F違うだけでもメイケイにとっては大事な1F延長だった」と大粒の汗を拭った。

 大外枠からのスタート。向正面で行きたがる相棒の手綱を池添が強く引っ張る。頭を高く上げるシーンもあったが、3コーナーすぎではどうにか落ち着きを取り戻した。直線でゴーサインが出ると、我慢を解き放つように一気に加速。楽々と抜け出すと、迫るスカイグルーヴを半馬身振り切った。池添は「なんとかなだめながらという感じ。僕自身うまく乗れないところもあったけど、追ったら反応して伸びてくれると信じていた」と振り返った。

 若駒時代から抱えたひどい掛かり癖。前の馬に乗りかかりそうになるほど周りが見えなくなるレースもあった。しかし、陣営の努力で少しずつレースぶりが良化。この日は近4戦のスプリント戦から距離を延ばす新たな挑戦だった。武英師は「今日は初めての競馬場ということもあって装鞍所から少し気負っている感じがあった。ジョッキーが無理やり抑えてくれたし、その割には収まる部分もあった。他の馬よりは遅いけど少しずつ勉強してくれている」と愛馬をねぎらった。

 今後は、出走権を獲得した安田記念には向かわずに夏休みを挟み、セントウルS(9月11日、中京)あたりでの復帰をイメージする。「本当なら来年の明日(ヴィクトリアM)を使いたいくらい。(短距離で)こんなストライドの馬はいないですからね」と師。今後も続くであろうエールの“自分との戦い”。一歩ずつ自身の未来を切り開いていく。

 ◆メイケイエール 父ミッキーアイル 母シロインジャー(母の父ハービンジャー)18年2月23日生まれ 牝4歳 栗東・武英厩舎所属 馬主・名古屋競馬 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績11戦6勝(重賞5勝目) 総獲得賞金2億5312万2000円 馬名の由来は冠名+応援

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