【ユニコーンS】インダストリア闘志満々!新二刀流誕生か 史上2頭目のダート初挑戦Vへ

2022年6月16日 05:30

ウッドチップコースで追い切るインダストリア(撮影・郡司修)

 東京で行われる3歳ダートG3「第27回ユニコーンS」の最終追いが15日、東西トレセンで行われた。NHKマイルC5着から挑むダート初挑戦のインダストリアがヤル気満々でパワフルな動き。同世代屈指の機動力でレース史上2頭目の砂初挑戦Vの偉業に挑む。

 闘志満々。インダストリアの最終追いは活気に満ちていた。Wコースで単走。行きたがるぐらいの手応えで進み、最後の直線はパワフルにグンと伸びた。Wコースで5F66秒5~1F11秒5。前走でG1を戦い抜いた疲れなど、みじんも感じさせない。

 動きを見守った宮田師は満足そうだ。「先週併せ馬でやったので単走で。少し前進気勢が強く、4コーナーでは逆手前で入り、力が流れたところはあったが、それでもラストの1Fはいい伸び。重心も下がって、いい走りをしていた。相変わらず体調はいいです」

 前走・NHKマイルC(5着)から中5週でダート初挑戦。半兄には芝マイル重賞3勝のケイデンスコール(父ロードカナロア)。母インダクティの兄にはバランスオブゲーム、弟にフェイムゲームと母系は芝重賞の活躍馬が名を連ねている。なぜ、ダートへ?指揮官は理路整然と語った。

 「前走を使っても体調が落ちていないし、毛ヅヤもいい。芝とダートの違いはあるが、同じワンターンの1600メートル。動きは力強いし、リオンディーズの子はダートで走る馬もいるのでここに決めました」

 15年朝日杯FSを制した父リオンディーズの産駒はJRA平地通算102勝(15日現在)。内訳は芝が62勝、ダートが40勝。決して芝オンリーではなく、二刀流の可能性も秘めている。

 「控える形になったNHKマイルCも思ったほど切れる脚は使えなかった。普段の前進気勢が強い走りを見ても、もう少し位置は取れると思う。どれだけやれるか楽しみ」と同師は期待を込めた。弥生賞ディープインパクト記念(5着)→NHKマイルCと世代最上級の重賞で善戦した潜在能力はG3なら一枚上。継続コンビのレーンを背にどんな走りを見せるか?新二刀流誕生の期待が膨らんでいる。

 《19年ワイドファラオV》ダート初挑戦でユニコーンSを勝ったのは過去26回で19年ワイドファラオ(父ヘニーヒューズ)だけ。ニュージーランドT1着→NHKマイルC9着から通算6戦目で砂初挑戦。3番人気で逃げ切った。前走が芝だった馬のVは他に97年タイキシャトル(前走・菩提樹S2着)、99年ゴールドティアラ(同4着)、03年ユートピア(NHKマイルC4着)などがあるが、いずれもユニコーンS以前にダートを使っていた。ダート初挑戦のインダストリアが勝てば、史上2頭目の快挙となる。

 《回避》ユニコーンSに登録のイグザルト(牡3=田中剛)は土曜東京9Rの三浦特別に出走予定。

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