【札幌記念】ソダシ 成長明白でラスト1F11秒3!競馬法制定100年目で重賞史上初の白毛対決へ

2022年8月18日 05:30

函館の芝コースで追い切ったソダシ(手前)(撮影・千葉茂)

 1923年、日本に競馬法が制定されてから100年目。史上初めて重賞で白毛対決が実現する。まさしく世紀の一戦となる「第58回札幌記念」出走予定馬が17日、追い切った。函館競馬場に滞在のソダシは精神面の成長をアピール。ダート芝の両方で重賞Vを誇る二刀流ハヤヤッコも好調キープだ。話題性と実力を兼ね備えた白毛一族のいとこ2頭が豪華メンバーのG2を盛り上げる。同レースは18日に出走馬が確定する。

 真っ白な馬体が緑のターフを、さっそうと駆け抜けた。ソダシは主戦・吉田隼を背に函館芝コースで3頭併せ。先導役となる2歳新馬2頭(エルデストサン、ブライトサイン)を2馬身追走してスタートした。序盤は折り合いを重視し、4コーナー手前から少しずつ差を縮め、手応え抜群で直線に入ると残り100メートルで馬群の外からグイッと前へ。800メートル50秒1、ラスト200メートルは掛け値なしに優秀な11秒3を馬なりで刻んで2馬身の先着。吉田隼が好感触を口にする。

 「前の2頭を追いかけて、直線は走る気になっていました。むきにならず、雰囲気も良かった。精神的にゆとりがあるし、大人になったと感じます」

 成長の理由の一つが“二刀流”挑戦。芝G1・2勝馬の看板を引っ提げ、昨年12月チャンピオンズC、今年2月フェブラリーSでダートG1に参戦。12、3着と偉業達成はならなかったが、収穫はあった。今浪厩務員は「牡馬の強い馬とダートで戦った経験が生きている。以前より暴れる頻度が減ったし、ソダシ自身が競馬を分かってきた」と感心する。

 前走・ヴィクトリアマイルがその成果。好位イン4番手から盤石の運びで2馬身差の完勝だった。続いて狙うのが夏競馬のクライマックス、札幌記念の連覇。希代の名牝エアグルーヴが97&98年に達成して以来、24年ぶりの偉業達成を目指す。

 吉田隼は「昨年より重量が3キロ増え、相手も違うので別物。ただ札幌芝2000メートルで勝っているのは強み」とコース適性の高さを強調。「自信を持って、ソダシのパフォーマンスを引き出したい。その中で結果が出てくれれば」と締めくくった。東西の実力馬がそろう豪華G2。その中心で、純白の女王が大きな存在感を放っている。

 《シラユキヒメ一族は夏に入っても好調》ソダシとハヤヤッコは共に祖母シラユキヒメのいとこ同士。シラユキヒメから広がった一族は着実に枝葉を広げているが、今年は例年に増して好調。ソダシのヴィクトリアマイル、ハヤヤッコの函館記念のほか、白毛ではないものの曽祖母シラユキヒメの近親メイケイエールがシルクロードS、京王杯SCを制覇。夏に入っても、ソダシの全妹ママコチャが1勝クラスと2勝クラスを連勝、いとこのルージュエクレールが未勝利と先週1勝クラスを続けてものにした。ソダシ&ハヤヤッコのG2いとこワンツーがあっても不思議ではない。

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