【スプリンターズS】メイケイエール 悲願G1すぐそこ、気性成長 ついに心技体かみ合った
2022年9月26日 05:30 今週は秋のG1シリーズが開幕。芝のスプリント王決定戦「第56回スプリンターズS」に個性派のスピード自慢がそろった。メイケイエールは前哨戦のセントウルSをコースレコードで快勝。本番に弾みをつけた。
いよいよG1に手が届くか。セントウルSを勝って重賞6勝目を決めたメイケイエール。もう願いは一つしかない。「欲しいのはG1のタイトルです」。武英師は強い思いを隠さずに吐露した。
自身は鹿毛だが、近親にソダシを持つ白毛一族。華やかなファミリーの“もう一頭のエース”だが、歩んできた道は苦難の連続だった。デビュー3連勝を決めたように潜在能力は折り紙付き。だが、気性面が幼かった。力む。引っかかる。抑えが利かない。他馬に迷惑をかけたレースもあった。ハミを替えた。馬具も工夫した。打てる手をタイミング良く打ちながら、陣営は心の成長を待った。
今春の京王杯スプリングC(1着)あたりから変化が見え始めた。折り合いを欠くか…と思ったところで我慢した。前走・セントウルS(1着)ではもう本物と思わせた。パドックでは、おとなしく周回し、レースでは抜群に折り合った。「折り合いは楽でした。うまく誘導できて、結果も出せた。いい形で本番に向かえます」。池添は最高の感触をつかんだ。
ついに心技体がかみ合った。「後はG1のタイトルだけ。順調にいってほしいね」。池添の思いも指揮官と全く同じだ。
▽スプリンターズS 67年7月、中山1200メートルで創設。84年のグレード制導入でG3に格付けされ、87年にG2、90年にG1昇格、時期も12月中旬へ。00年に今の時期に移され、秋の芝スプリント王決定戦として定着。