【天皇賞・秋】2着パンサラッサ、スズカと同じ57秒4で大逃走 矢作師「馬を褒めてあげたい」
2022年10月30日 17:38 場内大興奮の逃走劇。逃げ一筋パンサラッサが沸かせた。好スタートで飛び出して迷わず行くと、前半5F57秒4。98年天皇賞・秋で逃げたサイレンススズカと全く同じハイペースを刻んだ。一時は後続に15馬身以上。残り100メートル地点でもまだ5馬身差。逃げ切るかに見えた。最後の最後、猛追するイクイノックスに交わされ、無念の2着に終わった。吉田豊は「雰囲気は良かったです。最近はゲートがひと息だったのでゲートだけと思っていましたが、これだけ出てくれて枠(3番)も良かったので、向正面から馬に任せた。涼しくなって状態も上がっていたんでしょう。最後まで頑張ってくれていたので、何とかしたかったです」と唇を噛みしめた。
一方、矢作師は「負けた悔しさより、馬を褒めてあげたいです」と力を出し尽くした愛馬をまず称賛。続けて「ジョッキーもうまく乗ってくれた。涼しくなって、馬もシャキッとしていた。宝塚記念(8着)や札幌記念(2着)は押っつけて、あの程度の逃げだったが、きょうは普通に行ってあのペース。それだけ、状態も上がっていたと思う」と目を細めた。
次走は香港カップ(12月11日、シャティン)。3月ドバイターフを制した底力を国内でも示した個性派には、海外G12勝目の期待が膨らむ。指揮官は「きょうは馬もこたえていると思うので、短期でも放牧に出して香港に備えます。香港は勝てると思っているので…。勝ちに行きます」と次なる大目標に心は飛んでいた。