【エリザベス女王杯】2着同着ライラック&ウインマリリン 外国人騎手2人が珍事演出

2022年11月14日 05:26

ウインマリリン(手前)

 ジェラルディーナを勝利に導いたC・デムーロの背後から、兄ミルコが迫った。勝ち馬を見ながら動いた12番人気の3歳馬ライラックは小柄な馬体を弾ませて末脚を発揮。勝ち馬には届かなかったが、前で粘るウインマリリンと馬体を併せ、2着同着に持ち込んだ。

 ミルコは「(勝った)クリスチャンを見ながら行って直線はずっと伸びていた。凄くいい脚を使ってくれたね。前走(秋華賞10着)はイレ込んでいたが今日は雰囲気が違ったね。パンパンの良馬場より軟らかい馬場が良かったのかな」と好走の要因を分析。

 見守った相沢師も「オルフェーヴル産駒だし、こういう馬場は良かった。賞金を加算できたのは大きいね」。1月のフェアリーSはのちの2冠馬スターズオンアースを抑えてV。牝馬3冠で結果は残せなかったが、初の古馬相手のG1で力のあるところを証明した。この後は放牧に出る予定。古馬となって来年はビッグタイトルを狙う。

 2着同着のウインマリリンは好位から手応え良く進出し、直線半ばで先頭に立ち、見せ場をつくった。差し馬が上位を占めた展開で強い内容。初コンビだったレーンは「いいスタートを切り、自然な流れでいいポジションを取れた。馬場も問題なく道中の感じも良かったし、凄くいい競馬をしてくれた。一生懸命走ってくれたが1頭、強い馬がいたね」と勝ち馬を称える。

 20年オークス以来、2度目のG1・2着。レース後には出否未定ながらジャパンCに登録した。中1週のローテで悲願のG1タイトルを狙いに行くのか注目だ。

 ≪グレード制以降G1では初≫グレード制を導入した84年以降、G12着同着は初めてのケース。1着同着は10年オークス(アパパネ、サンテミリオン)、3着同着は85年天皇賞・秋(ウインザーノット、ニホンピロウイナー)、92年皐月賞(スタントマン、アサカリジェント)、96年ジャパンC(ストラテジックチョイス、エリシオ)と3回あった。エリザベス女王杯の賞金は2着が5200万円、3着が3300万円で計8500万円を2頭で割って4250万円ずつとなる。

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