【チャンピオンズC】砂の帝王・テーオーケインズ 連覇揺るがず マイナスの要素が少ない

2022年11月29日 05:20

連覇を狙うテーオーケインズ

 過去の傾向から好走馬を導く「G1データ王」。秋の砂王決定戦「第23回チャンピオンズC」は連覇を狙うテーオーケインズの1強ムード。待ったをかける馬は果たしているのか。データ班があらゆる項目から分析し、可能性を探った。

 (1)年齢
 今回は特別に中京開催の14年以降、過去8回で検証しよう。年齢別では3~6歳の4世代で2勝ずつ。年齢による傾向はないように見えるが、前走着順で絞ると興味深いデータが見つかった。3歳は【2・1・0・10】。このうち、前走1着に限ると【2・1・0・2】で好走率が高くなるのに対し、2着以下は【0・0・0・8】。前走勝ちの勢いが重要だ。一方で4歳以上だと傾向が異なる。4歳は【2・1・0・27】で、前走1~2着が【0・0・0・16】と結果が出ていないのに対し、前走3~5着が【2・1・0・5】。5歳は【2・2・3・20】で、前走1~2着が【0・1・1・6】に対し、前走3~4着が【2・1・0・5】。6歳は前走1~2着が【1・1・1・6】に対し、前走3~4着が【1・2・0・6】。すなわち古馬は前走で敗れていても反撃可能。昨年も1着テーオーケインズ(当時4歳)はJBCクラシック4着、2着チュウワウィザード(当時6歳)はJBCクラシック3着から巻き返している。

 (2)ステップ
 過去8回で主要ステップと言えるのが前走・JBCクラシック組だ。【4・2・2・27】で延べ8頭の3着以内馬を出している。前走着順は1着が【0・1・0・6】で、2~4着が【4・1・2・10】。5着以下は【0・0・0・11】なので、4着以内であれば気にしなくていい。次に好走しているのが【2・1・1・5】の南部杯組。17年1着ゴールドドリーム(南部杯5着)、18年1着ルヴァンスレーヴ(南部杯1着)、19年2着ゴールドドリーム(南部杯3着)、20年2着ゴールドドリーム(南部杯3着)、同3着インティ(南部杯9着)と4年連続で3着以内馬を出していた。見逃せないのは勝ち馬8頭の前走がいずれも地方交流重賞だった点。言い換えれば中央重賞組は苦戦し、みやこS組【0・2・3・25】、武蔵野S組【0・2・0・21】、シリウスS組【0・0・0・5】。みやこSの勝ち馬は7頭が参戦して【0・1・0・6】と17年テイエムジンソクの2着が最高。シリウスSの勝ち馬は3頭参戦で掲示板に載った馬はいない。今年のサンライズホープ、ジュンライトボルトにとっては嫌なデータと言える。

(3)実績
 過去8回の勝ち馬はいずれも、それまでにG1(Jpn1含む)を勝っている。今年で言えばサンライズノヴァ(19年南部杯)、テーオーケインズ(21年帝王賞など)、ノットゥルノ(22年ジャパンダートダービー)の3頭しか該当せず、この事実は重い。さらに言えば、勝ち馬8頭はいずれも同年に地方交流を含むダート重賞勝ちの実績があり、この点から今年のサンライズノヴァは外れてしまう。

 (4)枠順&位置取り
 過去8回で7~8枠に入った馬の勝利はない。8枠に至っては【0・0・0・15】で全て4着以下に敗れている。一昨年は1番人気クリソベリル(8枠15番)でさえ、まさかの4着。7枠は20年3着インティ(13番)、21年2着チュウワウィザード(13番)が好走しているが基本は内が有利。これは位置取り争いが関係していると考えられ、好走馬の多くが4角6、7番手以内の位置を確保している。

 結論
 冷静に見極めて、やはり◎はテーオーケインズだ。他馬と比べてマイナス材料が少ない。強いて言うなら中京開催で連覇した馬がいないことだが、17年覇者ゴールドドリームが19&20年で2着、20年覇者チュウワウィザードも翌年2着と好走し、大きな減点にはならない。前走1着馬は不在でも、気になるのは3歳勢。クラウンプライドは前走・JBCクラシック2着ならチャンスはありそう。あとはJpn1勝ちの実績で、勝ち馬の資格がある3歳馬ノットゥルノに期待したい。(データ班)



 

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