【フェブラリーS】ケンシンコウ 仏名手が導く下克上「いい切れ味を見せたいね」

2023年2月16日 05:30

バシュロを背に、坂路で追い切るケンシンコウ(撮影・河野光希)

 【G1ドキュメント・美浦=15日】高校時代、日本史選択だった鈴木悠には見逃せない馬がいる。戦国武将・上杉謙信をほうふつさせる、ケンシンコウだ。前走・根岸Sで上がり2位タイの脚を使って6着に力走。穴馬として期待が高まっているG1初挑戦の6歳馬。さて、どんな最終追いを見せてくれるのだろう、と注目していると…。坂路4F55秒5!?ラスト1F14秒3!?思わずタイムを2度見してしまった。

 状態が落ちている?急いで小西厩舎に駆けつける。すると、小西師と作戦会議をするバシュロの姿が。初めて調教にまたがり感触を確かめたフランスの名手は「馬体も状態もいい。ノープロブレム!」と不安を一蹴。この馬の特徴もつかんでおり「前半掛かっていくようなところがあるね。そこをうまく抑えられれば、末脚を発揮できるはず。レモンポップなど強豪相手だけど、2~7番枠ならさらに期待が高まるよ」と不敵な笑みを浮かべた。

 「もう少しでフランスに帰らなければいけないのは寂しい。また日本に来たいよ」と“日本愛”を語るバシュロ。馬名と重なる戦国武将・上杉謙信の存在を伝えると「Wow!本当か?アイ・ライク・サムライ!」と興奮気味。「サムライは刀を使うよね?この馬も刀のような、いい切れ味を見せたいね」と意気込み、お辞儀をして去っていった。下克上へ、いざ府中合戦へ参らん。

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2023年2月16日のニュース