【桜花賞】ペリファーニア 半兄エフフォーリアと重なる雄大さ
2023年4月6日 05:30 【G1ドキュメント・美浦=5日】ペリファーニアの最終追いに、高木を含めた報道陣から感嘆のため息が漏れる。一気に僚馬を置き去りにする姿に、誰もが2月に電撃引退した半兄エフフォーリアを重ねた。きょうだいを管理する鹿戸師は「タイプは違うけど2頭とも一生懸命。稽古でも真面目なところが似ていますね」と目尻を下げた。
兄が戴冠を果たした21年皐月賞の最終追いと同じく、Wコースで背中には横山武。気持ちを落ち着かせながら、道中は無理をさせない。スイッチが入ったのは直線半ば。鞍上がほんの少し仕掛けただけで目の色が変わった。爆発的な加速でヴァイルマティ(3歳未勝利)を6馬身抜き去り、ラスト1Fは11秒1。横山武は「今回は長距離輸送があるので、やり過ぎないように気を付けて。前に馬を置き、前向きさがある中で我慢していました。はじけっぷりも言うことないです」とストレートに好調ぶりを伝えた。
皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念を制した3歳時に年度代表馬となった兄。その偉大な走りは記憶に新しく、鹿戸師は「フットワークを見れば、だいぶ近づいているなと個人的には思っています」と目を細める。懸念材料は前走・チューリップ賞(3着)で影響した喉鳴りのような症状。横山武は「この中間から舌を縛っている。それがいい方向に出てくれれば」と改善を祈る。1勝馬の身で、ここがキャリア3戦目。それでもクラシックのファンファーレとともに輝きを増し始める血統が怖い。