5番人気ライオットガール重賞初制覇 牝馬の勝利は13年ぶり 中村直也師も重賞初勝利「まさか勝つとは」

2023年8月7日 05:15

<新潟11R・レパードS>重賞初制覇のライオットガール(中)、2着のオメガギネス(左)、3着のルクスフロンティア(右)=撮影・郡司 修

 新潟の3歳ダート重賞「第15回レパードS」は5番人気ライオットガールが重賞初勝利。10年ミラクルレジェンド以来、牝馬の勝利。中村直也師(44)は開業2年目で重賞初勝利を飾った。

 18度目の挑戦で重賞初制覇。ライオットガールを管理する中村師は関係者と握手を交わすと、思わず笑みをこぼした。「何度かチャンスはありましたが、なかなか勝てなくて…。本当にありがたいですね。最後は何とかしのいでくれって感じでしたね」と開業2年目での初戴冠をかみしめた。

 テン乗り岩田望の好騎乗が光った。出遅れの不安もあったが、今回は五分のスタート。ルクスフロンティアが外から押して出て行くのを見ながら冷静に2番手を確保。「この位置なら勝ち負けできると思いました」と岩田望。1000メートル通過1分0秒5という淡々とした流れの中、終始気分良く追走。「平たんコースなので前に残られないように仕掛けました」。直線は早めにルクスフロンティアを捉え先頭に立つと、最後は外から伸びてきたオメガギネスの猛追をしのぎ、牝馬としては10年ミラクルレジェンド以来、13年ぶりのレパードS制覇を決めた。

 3勝クラス4着からの逆襲劇。中村師は「同世代と久しく戦っていなかったから力関係が分からなかった。だからまさか勝つとは思いませんでした」と驚きの表情。「枠も良かったしスタートも決まった。他の馬をけん制しながら運べたことも大きかったです。思った以上にうまくいきましたね」とレースを振り返った。
 G1が控える秋に向けて大きな1勝。鞍上も「乗りやすいしスピードがある。上の舞台でも走ってもらいたいし、まだまだ強くなります」と期待は大きい。“最強世代”とも言われる3歳ダート路線に、また一頭楽しみな馬が現れた。

 ◇ライオットガール 父シニスターミニスター 母マリアビスティー(母の父ハーツクライ)20年3月29日生まれ 牝3歳 栗東・中村厩舎所属 馬主・ヒダカファーム 生産者・北海道浦河町のヒダカフアーム 戦績9戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7083万9000円 馬名の由来は1990年代初頭の米国のサブカルチャー運動。

 ≪記録アラカルト≫
 ☆騎手 岩田望は当レース2回目の騎乗で初V。JRA重賞はスポニチ賞京都金杯(イルーシヴパンサー)に続いて今年2勝目、通算4勝目。
 ☆シニスターミニスター産駒 13年インカンテーション以来、10年ぶり通算2勝目。JRA重賞は22年平安S(テーオーケインズ)以来、通算11勝目。

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