【秋華賞】マスクトディーヴァ 金星へ闘志!前走驚異的レコードVの反動なし
2023年10月12日 05:27 3歳牝馬3冠最終決戦「第28回秋華賞」出走予定馬が11日、美浦&栗東の東西トレセンで追い切った。2冠馬リバティアイランドが不動の主役を務めるが、最大のライバルは前哨戦のローズSを驚異的なJRAレコードで駆け抜けたマスクトディーヴァ。反動どころか、さらに上積みがあるとなれば逆転の夢も。この日は栗東坂路で軽快に動いた。陣営は強気だ。
天才は想像を超える。秋華賞で不動の主役を務める2冠牝馬リバティアイランドに対し、「逆転」を口にできる馬はマスクトディーヴァだけではないか?阪神芝1800メートルの前走・ローズSは1分43秒0という驚異的なJRAレコードで駆け抜けた歌姫(ディーヴァ)。そのローズSから、さらに上積みがあるというから驚くしかない。
最終追いは坂路単走。ゆったりと弾むような脚取りで駆け上がってくる。いかにも気分が良さそうだ。4F54秒5~1F12秒1でゴールへ。前哨戦から中3週のローテ。競馬ファンなら誰もが気になるのはレコード駆けの反動だろう。が、それも陣営は一笑に付す。
「1週前はコース、今朝は坂路で。時計的にも軽すぎず重すぎず、単走で思惑通りの調教です。前走はあの時計で走ったのでダメージを心配しましたが思いの外、疲れもダメージもなく、むしろ実が入ったような感じです」
そう辻野師が胸を張る通り、1週前の時点で既にCWコースで長めからの併せ馬を消化している。ノンダメージ。3カ月ぶりだった前走から上積みがあるとなれば、恐ろしい。指揮官は前走を振り返り、改めて本番へ期待を膨らませる。
「初めての重賞のメンバーでどれだけやれるか。もしかしたら権利(3着内)ぐらいは…と思っていましたが、想像以上のパフォーマンス。改めて凄い馬だなと。想像を超えてくれました」
前々走から手綱を取る岩田望も愛馬の成長を認め、早くも対リバティアイランドに闘志を燃やしている。
「1頭、強い馬はいますが、それに対抗できるタイムは出している。チャンスはある馬だと思います。張り合える脚は持っているのでローズSのように自分の競馬ができれば。自信を持って乗りたい」
歌姫が仮面を脱ぎ、素顔を見せるのはこの秋華賞だ。
《11年ぶりローズSから連勝へ》ローズS勝ち馬は近年、本番で勝ち切れていない。過去10年で9頭が出走して未勝利、14年ヌーヴォレコルトの2着が最高着順となっている。00年以降でローズSと秋華賞を連勝したのは02年ファインモーション、05年エアメサイア、07年ダイワスカーレット、12年ジェンティルドンナの4頭。11年ぶり、ローズSからの連勝なるか。マスクトディーヴァがジンクス打破に挑む。