【菊花賞】(14)ソールオリエンス&(17)ドゥレッツァ 距離ロスも横山武&ルメールで難局打開へ
2023年10月20日 05:30 菊花賞が行われる京都芝3000メートルは向正面からスタート。すぐに3コーナーのカーブに差しかかり、外枠だと距離ロスが発生しやすい。実際に、京都開催だった過去10回(11~20年)では1~5番が7勝。馬群の内で折り合いをつけつつ、ロスなく運べる内枠が優位のレースだ。
そんな中、美浦の有力馬2頭は試練の外枠を引いた。皐月賞馬でダービー2着のソールオリエンスは7枠14番。平塚助手は「どこでも大丈夫…と言いたいところですが、正直もう少し内が良かったかなと思います」と肩を落とした。同じ馬番だった前走セントライト記念は外を回って2着。「前走の競馬が生きればいいですね。春に比べて折り合いがつくようになっているので、距離は問題ない。あとは(横山)武史君に任せます」と話し、枠克服には鞍上のハンドルワークが重要となる。
4連勝で勢いに乗るドゥレッツァは8枠17番。過去10年で勝利のない大外に尾関師は「コース形態的には外枠はいいところがない。(同厩舎で18年5着の)グローリーヴェイズも大外枠で厳しい競馬になったので」とがっくり。それでも「枠入りが後なのは良かった。元々スタートが速い馬ではないし脚質的にも後ろから行く馬なので、位置を取りに行く馬よりは対応しやすいのかな」と前向きに捉えた。2戦ぶりにコンビを組むルメールは、このレース過去10年【2・2・1・2】と好成績。「ジョッキーがこのレースをよく分かっていると思うので、うまく対応してくれれば」と語る。“魔の外枠”克服には、共に鞍上の手腕が鍵を握る。
《どの枠が有利か》現代競馬では、距離別体系の発展、競走馬の質と騎手の技術の向上により、長距離レースで制御が利かなくなる馬は少ない。一方で3000メートルを得意とする資質の馬も少なく、菊花賞は途中でバテないようにスローペースが基本。馬群が一団で進みやすいので、距離の損得的に「内枠が優位」。外枠の馬は自身より位置取りが内の馬の出方次第となり、作戦の幅が狭まることになる。