【チャンピオンズC】アイコンテーラー CW軽快6F79秒6!初騎乗モレイラ絶賛「パワーある」

2023年11月30日 05:30

モレイラが騎乗し、CWコース併せ馬で時計を出したアイコンテーラー(右)

 冬のダート王決定戦「第24回チャンピオンズカップ」(12月3日、中京)の最終追い切りが29日、東西トレセンで行われた。JBCレディスクラシック覇者アイコンテーラーが新コンビを組むジョアン・モレイラ(40)とCWコースで初コンタクト。グッドフィーリングと気分も上々だ。砂で底を見せない上がり馬、牝馬勇躍のG1トレンドに乗せて決めるか。管理する河内洋師(68)にとってはJRA・G1初Vが懸かる。同レースは30日に出走馬と枠順が決まる。

 マジックマンとの初コンタクトに熱い視線が注がれた。アイコンテーラーは栗東CWコースでサウザンドスマイル(6歳2勝クラス)と併せ馬。3コーナーからはパートナーをピタリとマークする形。4コーナーから直線半ばで間合いを詰め、そこからビッシリと馬体を併せた。相手に一歩も見劣ることはない。しまいは促され、6F(1200メートル)79秒6をマーク。この日5位タイとなる好時計を刻んだ。軽快にラスト1F(200メートル)を12秒1でまとめ、併入でフィニッシュした。

 引き揚げてきたモレイラに河内師が駆け寄ると、たくさんのレンズが向けられた。注目のツーショットがほどけ、モレイラが口を開く。「先導した馬にリズム良く外から併せる形。乗った感じに動きと、いいフィーリングでした。仕上がりに不安はない。いい状態でレースに向かえると思います」と笑顔で好ムードをにじませた。

 1週前にもCWコースで6F80秒7と負荷をかけている。夏以降4走目となるが、疲れは見られない。河内師は「1週前も時計は速かったし、状態は凄くいいですね。馬を見てもムキムキしている方ではないけど、ジョッキーは“パワーがあるし、勝負できる”と言っていました」と前向きに語った。

 3走前にダートへ転じてV。初戦から“一発回答”を見せた。続くシリウスSで2着。前走のJBCレディスCは道中で動くテリオスベルに呼応して、3コーナーから一緒にスパート。直線でグイグイと突き放した。4馬身差圧勝で初のビッグタイトル。ダートでは底を見せていない。

 河内師は騎手時代に“牝馬の河内”の異名を取った。86年にメジロラモーヌで史上初めて当時の牝馬3冠を達成するなど牝馬でG1計11勝を挙げた名手だ。そんな河内師の元に現れた上がり馬。調教師としてのJRA・G1初制覇も牝馬で達成といくか。「左回りの方がいいですし、この馬の力を信じていきたいです」と締めくくった。

 マイルCSは紅一点のナミュールが制した。先週のジャパンCは2、3着が牝馬だった。牝馬に勢い。ダートでも負けないわよ。期待が膨らむ名手との化学反応。屈強な牡馬に臆することなく、スマートに決める。

 ≪ドゥラメンテ産駒は当舞台連対率首位≫アイコンテーラーの父ドゥラメンテ産駒は3冠牝馬リバティアイランドや菊花賞馬ドゥレッツァなど今年JRA・G15勝と勢い。産駒が中京ダート1800メートルを使い始めた20年9月以降、50走以上した種牡馬の中では連対率25.3%とトップ。複勝率ベースでも41.8%と良績を誇る。この舞台との相性は抜群だ。父の父キングカメハメハは産駒が近3年で2勝。15年サンビスタ以来の牝馬Vへ、追い風が吹く。

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