24年春クラシック牝馬主役はアスコリピチェーノ!文句なしの桜花賞V最有力

2024年1月1日 05:30

阪神JFを制したアスコリピチェーノ(左)(撮影・平嶋 理子)

 勝負の辰年。クラシック初戦も頂に立つ!6日の東西金杯から始まる2024年の中央競馬。今年も昨年同様、多くの名馬が誕生する予感。その候補として期待が大きいのは、昨年の阪神JFを制したアスコリピチェーノ(牝3=黒岩)だ。デビューから無傷3連勝。黒岩陽一師(43)絶賛の好素材が、まずは桜花賞Vに挑む。牡馬では朝日杯FSを制したジャンタルマンタル(牡3=高野)の動向に要注目だ。

 もういくつ寝ると…。早く来い来い桜花賞。黒岩師はそう考えているに違いない。なんせアスコリピチェーノは無傷3連勝で阪神JF制覇。クラシック初戦、文句なしのV最有力候補だ。「今のところ不安な点は一切ない。順調にいってくれることが一番です」。43歳の若きトレーナーは、初G1をプレゼントしてくれた愛馬の才能にほれ込んでいる。

 笑う門には福来る。常に笑顔で馬に接する黒岩師に、昨年は“幸運”が連鎖した。春先に入厩したアスコリピチェーノは、大きな問題なく予定通り追い切りを消化。そのため想像以上に仕上がりは早く、早い時期でのデビューがかなった。「6月に初戦を迎えられたことが、まず運が良かったというか大きかった。本当に順調に調整できて良かったです」。

 早期の新馬戦を勝ち切ったことで、ゆとりあるローテを選択。新馬戦から新潟2歳Sまでの2カ月、新潟2歳Sから阪神JFまでの3カ月、しっかり休養させたことで無理なく馬の成長を促すことができた。「精神面、肉体面ともに変わっていくのが分かった」。迎えた大一番、阪神JFは並み居る強敵相手に完勝。「力があるのは分かっていたので緊張感というより期待感を持ってレースを見られましたね」。全てがかみ合ってのG1初制覇だった。

 桜花賞には阪神JFで戦った馬だけではなく、別路線組の“新星”も相手になる。それでも黒岩師は「どんな馬が出てきても自分の馬に集中するだけ」と冷静沈着だ。「ダイワメジャー産駒らしい気の強さがありつつ、オンオフをしっかり切り替えられる。操縦性も高いし、長くいい脚も使える馬」。彩り豊かなおせち料理のように魅力たっぷりの素質馬が、連勝街道を歩んでいく。

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2024年1月1日のニュース