藤岡康太さん死去発表から一夜 友道師「残念というか悔しい」

2024年4月13日 05:01

昨年のマイルCSをナミュールで制して笑顔の藤岡康太さん

 藤岡康太騎手(享年35)が10日夜、天国に旅立った。翌日の死去発表から一夜明けた金曜朝の栗東トレセンは深い悲しみに包まれた。友道師は「信じられません。毎日、会って話していたのに…。残念というか悔しい」と受け止め切れない様子。

 調教からチームの一員として厩舎を支えてきた。「調教の技術があって、うまく乗ってくれていたし感想も的確に返ってくる。本当に馬のことをよく分かっていました。最後に乗ってくれたのがジャスティンミラノ(皐月賞出走)の1週前追い切りだったんじゃないかな。うちの厩舎のほとんどの勝利は彼のおかげ」

 友道厩舎とのタッグで重賞制覇は13年新潟大賞典(パッションダンス)、18年神戸新聞杯(ワグネリアン)、21年京都大賞典(マカヒキ)の3勝。「競馬に乗ってもらった時は勝っても負けても必ず電話してきて、こういうふうにした方がいいとかアドバイスもしてくれて僕らも参考になっていました」と感謝した。

 鞍上にとって2度目のJRA・G1制覇だった昨年のマイルCS(ナミュール)。自宅で観戦していた友道師は「ゴール前は“康太”って声が出ましたね。うちの厩舎じゃない馬で声が出たのは初めて。LINEで“おめでとう”と伝えたら、うちの厩舎でも勝ちたいと言ってくれて。一緒にG1を勝てればと思っていただけに…」と悼んだ。

 《競馬場に献花台》藤岡康太騎手が10日に亡くなったことを受け、日本中央競馬会・日本騎手クラブの合同葬が15日に栗東トレーニングセンターの厚生会館本館体育館で営まれる。午後1時から午後2時30分まで。ファンは合同葬に参列できないがトレセンの別の場所にファン向けの焼香台(場所未定)が設けられる。

 また、今週末は各競馬場で半旗の掲揚、各1Rのパドックにおける騎乗命令10分前に、ウイナーズサークルで黙とうを行う。両日レースで騎乗する騎手全員は喪章をつける予定。以下の競馬場では献花台と記帳台が設置される。
【中山、阪神】13、14日。
【福島】13、14、20、21日。
【東京、京都】20、21、27、28日。
【新潟】27、28日。

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