【宝塚記念】(3)ベラジオオペラ 大胆大逃げ?2番手追走?作戦は週末の馬場次第

2024年6月21日 05:28

ベラジオオペラ

 大阪杯からG1連勝に挑むベラジオオペラ。情熱カラーの赤帽3枠3番を引き当て、上村師に具体的なイメージが膨らんだ。「週末の馬場状態で作戦が決まる」と瞳がカッと光った。

 先行策で悲願のG1タイトルをもぎ取った大阪杯。今回も積極策は間違いない。前走はスタニングローズにハナを譲り、2番手を選択したが、強力な逃げ馬不在のここは先手。大胆な大逃げの手もありだろう。

 「枠は問題ない。いい枠じゃないですか。前回はハナを切るつもりで行かせた。今回は枠も馬場状態も考えないといけないけど、そのあたりは(騎手の横山和が)臨機応変に立ち回ってくれると思う」

 ハナに行き切って後続を抑え、スローに持ち込む。あるいは大胆に飛び出す馬がいたとしても、その2番手で構え、自在に立ち回れる対応力がこの馬の強さ。

 もう一点。戦前から暑さが苦手と公言しているが、枠順発表のこの日午後から週末にかけて天気は下り坂。涼しい風が吹き、梅雨入りが間近に迫っていることを感じさせる。灼熱(しゃくねつ)の太陽光が分厚い雲に遮られ、気温が上がり切らないなら、この馬にはありがたい。

 「トモがパンとして体のボリュームが増し、中身も充実している。いい状態で出せると思う」

 指揮官は誇らしげだ。頭数が落ち着いて13頭立て、加えて道悪がこの馬には追い風になる。マイペースの先行策がかなえば、末脚勝負のドウデュース、ジャスティンパレスの2強を完封することも可能だ。

 大阪杯の勝ち馬が同年宝塚記念を勝てば09年ドリームジャーニー以来、15年ぶり6頭目。大阪杯がG1に昇格した17年以降では初の快挙だ。一度、手に入れた王座は絶対に譲らない。正攻法でサマーグランプリに切り込む。

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