【宝塚記念】ベラジオオペラ逃げ切り!消耗戦で積極策

2024年6月22日 05:25

ベラジオオペラ

 土曜付G1企画「展開王」、上半期ラストの宝塚記念は大阪・柏原健士が担当する。阪神がスタンド改修工事中のため、18年ぶりに舞台が京都へ。これがいい方に出るのは…。逃げ馬不在の顔触れ、道悪適性を加味し、◎を決めた。

 同じ芝2200メートルでも阪神は内回り、京都は外回りとコース形態に明確な違いがある。阪神は外回りの4コーナー付近からスタートし、1コーナーまで525メートルと距離があり、ゲートを出てから270メートルほど下り坂となっている。その分、自然とペースが速くなりやすい。一方、京都はスタンド前、内回りの4コーナー付近からスタートし、1コーナーまで400メートルほどで、ゲートを出てからも平たん。前半、緩くなりがちだ。

 同じ芝2200メートルのエリザベス女王杯を見ても、阪神で開催された年(20~22年)の方が前半ペースが流れていた。さらに内回りを意識し、後続が早めに動けば先行勢が苦しくなるのは当然。消耗戦でロングスパートが決まりやすい。

 大まかに分ければ京都外回りはゆったり流れてヨーイドンの追い比べ。直線が長い分、差しが利きやすいのは間違いないが、それと同時に前残りがあるのも特徴の一つ。17~19年エリザベス女王杯3年連続2着クロコスミアが代表例。17年が道中2番手から、18年と19年はハナを切ってしぶとさを発揮した。

 今年は頭数が13頭に落ち着き、何が何でも…の逃げ馬が不在。狙いは前だ。◎はベラジオオペラに決めた。前走大阪杯は道中2番手から長く脚を使い、首差の接戦をものにした。月野木助手は「前走でも逃げていいと言っていたくらい」と積極策が選択肢にあると明かす。もちろん、スタニングローズが行き切った大阪杯のように、他馬が主張するようなら2、3番手からでも全く問題なし。「今までいろんな競馬を経験しているし、そのあたりはジョッキーが考えて乗ってくれると思う」と横山和に全幅の信頼を置く。

 雨で内側がどれだけ悪くなるかは読みづらいが昨年、重馬場のスプリングSを制したように、この馬自身は馬場が渋ってもOK。仕上がり自体も言うことなしだ。内の3番枠からマイペースの逃げ。絶好の展開がイメージできた。(3)から。

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