【新潟記念】3歳牝馬ライトバック実りの秋へ加速!CW併走ラスト伸びて半馬身先着
2024年8月29日 05:30 実りの秋へ、有力馬が始動する。「第60回新潟記念」の追い切りが28日、東西トレセンで行われた。春のクラシックで活躍した3歳牝馬ライトバックが、初の古馬混合戦に挑む。栗東CWコースで力強い動きを披露。他馬とのハンデ差も追い風に鋭い末脚をさく裂させる。
弾むようなフットワークで駆け抜けた。ライトバックは厩舎スタッフを背にCWコース馬なり、6F83秒2~1F11秒4でゴールへ。アンリーロード(4歳2勝クラス)を追走する形で道中は手綱を抑え、ラスト1Fで緩めると一気に加速して半馬身先着。活気のある動きが目立った。
茶木師は「前に馬を置いて、時計が速くなり過ぎないように我慢させました。離れてはいたけど、しまいは内に入れて、すぐ反応できた。凄くいい調教ができましたね」と思い描いた通りの稽古に満足げな表情を浮かべる。
春のクラシックでは鋭い末脚を武器に桜花賞、オークスで続けて3着と奮闘した。その後はひと息入れて3カ月ぶりの実戦。始動戦に新潟記念を選択したのは確かな理由があった。
「オークスの翌週ぐらいに、新潟記念と決めていました。古馬相手で甘くはないけど今後を考えて、何か経験を積ませてあげたいと思って。ここで古馬にぶつけて、どれくらいやれるか」と先を見据えている。胸を借りるつもりで挑むが、勝算は十分ある。
放牧を挟み、パワーアップして帰ってきた。「以前はハミにモタれる面があったけど体がしっかりしてきた。トモがもう一つ良くなって、見た目も幅が出てきました。気性的にも大人になった」と成長を実感している。夏を休養に充てて、心身ともに進化を遂げた。馬体もひと回り大きくなって充実している。今回は台風の影響で馬場悪化が予想されるが「馬格はあるし、こなしてくれると思う」と力を込めた。
新潟は昨夏の新馬勝ち(芝1800メートル)以来。「ワンターンで長い直線はベスト。大きな競馬場が向いている」と指揮官は絶好の舞台とみている。秋にはG1戦線も視野に入るが「このレース次第。今後どうするかも含めて」と試金石と位置付ける。桜花賞では最後方から追い込み、上がり最速32秒8を記録。切れ味は世代屈指で、日本最長を誇る659メートルの直線で自慢の末脚をフルに生かす。
《3歳牝馬勝てば51年ぶり2頭目》夏の牝馬限定重賞は札幌でクイーンSがあり、9月に紫苑S、ローズSと秋華賞トライアルが組まれている。3歳牝馬は新潟記念に出走すること自体がまれで96年11着シャルムダンサー以来、28年ぶり。18年ブラストワンピース、23年ノッキングポイントと近年3歳牡馬が勝つ年はあったがライトバックが勝てば73年ヤマテスコ以来、51年ぶり2頭目の3歳牝馬Vだ。