今年からJpn2に昇格した「第56回不来方賞」は3日、盛岡競馬場で行われる。地方、中央から12頭が参戦。ジャパンダートクラシック（10月2日、大井）の優先出走権を懸けた注目の一戦だ。

　岩手3歳3冠最終戦は今年から体系化されたダート3冠路線によりJpn2に格上げされ、1着馬にジャパンダートクラシックの優先出走権が与えられる一戦。（4）カシマエスパーダが4連勝で初タイトルをゲットする。新馬戦こそ出遅れて4着敗戦も、その後は未勝利からオープン特別まで3連勝。特に前走で2着に破ったブルーサンは今年2月に大井Jpn3雲取賞を逃げ切った馬。重賞でも力は通用する。

　サンライズジパングは昨年のJBC2歳優駿2着で、久々のダートも問題なし。2戦2勝の武豊騎乗で逆転を狙う。岩手3冠が懸かるフジユージーン。これまで8戦全勝と底を見せておらず、今回は待ち望んだ中央勢との対戦だけに上位争いが期待される。帰国初戦を2着好走のサトノフェニックス、末脚切れるブラックバトラーも侮れない。

　▼サトノフェニックス（木下助手）1回使ってから硬さもなく、上向いている。具合は良さそう。前走は距離が未知数だったけど、あれだけやれたし、こなせたのは大きいです。調教でも乗りやすくなっている。

　▼サクラトップキッド（伊藤忍師）放牧明けの今回は追い切りで2歳にあおられていたし前走時の状態ではないかな。相手も強いし使ってからだと思う。

　▼マルーントリック（佐藤祐師）前走を勝って出来は上向いているけど、この相手だからね。この馬の経験になってくれればいいね。

　▼カシマエスパーダ（鈴木慎師）ここ目標に仕上げて状態はいい。良くも悪くもピリピリしてきた。左右のバランスに問題あるタイプではないので初の左回りもこなしてくれるはず。

　▼パッションクライ（山口竜師）状態が凄く良かった前走を負けてしまった。精神面の問題かな。ここに向けて仕上がっているし、元々、逃げ馬じゃないから今回は3、4番手で前を見ながら競馬をしてみる。

　▼ブラックバトラー（田中淳師）仕上がり状態は悪くないし、昨年のJBC2歳優駿で3着に走ってるから中央勢相手でも戦えると思う。今年は冬場に2度、南関東に遠征したけど環境の変化に弱いのか結果を残せなかった。今度は距離が近い盛岡だし半年たって成長してくれていればだね。

　▼サンライズジパング（音無師）順調に来ている。（昨年JBC2歳優駿2着で）フォーエバーヤングには負けたけど、ダートも走ってくれているので。距離は長い方がいいと思う。

　▼フジユージーン（瀬戸師）ここに向けて順調に来られた。内枠はどうかと思っていたので、この枠を引けたのもいいね。このメンバーなら流れも速くなりそうだし、相手を見ながら競馬ができそう。当然、勝つつもりでレースに挑みます。

　▼ベルベストランナー（千葉幸師）ここを目標に中間はかなり攻めたけど大幅に良くなった感じはないかな。ここに入ってどこまでやれるか見てみたい。

　▼タイセイミッション（伊藤圭師）今回は相手関係が分からない部分があるけど、3歳同士ならやれるはず。デビュー前から期待していた馬。スタミナがあるので距離が延びるのは良さそう。

　▼ルボートン（関本浩師）ここは相手が強いし胸を借りるつもり。差す競馬で一つでも上の着を狙いたい。

　▼バウンスライト（伊藤忍師）中間の動きは悪くなかった。メンバーは強くなるけど、後ろから一瞬の切れ味を生かす競馬で何とか掲示板ぐらいはないかな。