【凱旋門賞】シンエンペラー 大一番へ万全アピール 最終追いで軽快な脚さばき

2024年10月3日 05:00

大一番へ準備が整ったシンエンペラー

 徐々に決戦ムードが高まってきた。第103回凱旋門賞は2日、出馬登録があり、18頭が出走馬に名を連ねた。日本から唯一、参戦するシンエンペラー(牡3=矢作)は滞在先であるシャンティイのラモルレイ調教場、ダートコースで追い切って軽快なフットワーク。遠征初戦の愛チャンピオンS3着をステップに上昇カーブを描き、本番を迎える。

 出走馬の騎手と枠順は3日に確定。ここを回避し、予定通りラストランのジャパンC(11月24日、東京)直行と欧州メディアが報じたオーギュストロダン(牡4=愛A・オブライエン)が出走を取り消す際は取消料2万5000ユーロ(約400万円)が発生する。

 大一番に向けて準備は整った。愛チャンピオンS3着後、仏シャンティイに滞在しているシンエンペラーは2日、ラモルレイ調教場のダートコースで最終追い切りを行った。僚馬のラファミリア(3歳1勝クラス)を追走する形で約4Fの軽めの内容。軽快な脚さばきで万全の態勢をアピールした。手綱を取った岡助手は「先週の1週前追い切りの時点で仕上がりに問題のない状態でしたので、息を整える程度。今日くらいのペースだと本気で走っていたわけではないですが、以前に比べて動き自体はスムーズになっており、良かったと思います」と感触を口にした。

 初めての海外遠征となった前走は一流の欧州勢を相手に見せ場十分の走り。中団の動きづらいポジションに入りながらも、最後は3着争いに競り勝った。矢作師は「頭の高い走りだったが、引っ掛かっておらず折り合いに不安はない」と評価。舞台となるパリロンシャンの馬場は先週から水分を含み、パワーが必要なコンディションが予想される。「兄ソットサスも不良馬場で凱旋門賞(20年)を勝っている。ヨーロッパに向いた走りだと思う」と力を込めた。日本競馬の悲願成就へ、世界のYAHAGIが自信を持って送り出す。

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