【秋華賞】ペース落ち着き先行有利!速さ+持久力兼備クリスマスパレード

2024年10月12日 05:20

厩舎周りで運動するクリスマスパレード

 G1予想企画「展開王」は数多くある予想ファクターの中から、展開面にスポットを当てて勝ち馬をあぶり出していく。牝馬3冠最終ラウンド「秋華賞」を担当するのは大阪本社・新谷尚太記者。舞台は京都の内回り。紛れが生じやすい難コースを制するのはスピードを秘めたあの馬だ。

 舞台は京都内回り芝2000メートル。最後の直線が328メートルと短く、セオリー通りなら先行馬優勢のコース設定だ。ただ、紛れが生じやすく、時に大波乱が起きるG1でもある。

 今年は昨年、牝馬3冠を達成したリバティアイランドのような絶対的な女王が不在。波乱が生じる可能性は高いとみる。ローズSでハナに立ったセキトバイーストは痛恨の大外15番。それでも、リズム重視を強調する藤岡がスタートを決めれば迷わず1角までに先手を奪う。他馬が無理に競りかけることなく、隊列はすんなりと決まる。道中はゆったりとした流れ。スローに落ち着きそう。

 この流れにピタリとはまるのが関東馬のクリスマスパレードだ。前走の紫苑Sはコースレコードの1分56秒6で快勝。開幕週のパンパン馬場に加え、秋の中山は時計の速い決着が多かった。数字だけをうのみにするのは危険かもしれないが、スピードにたけているのは事実だ。

 勝ち気な気性だが、馬の後ろに入れば折り合いはつくタイプ。速いだけではなく、中距離をこなせる持久力も兼ね備えている。外めの7枠13番も理想的だ。内でごちゃつくより、周りの出方を見ながらサッと2番手を確保できる。

 過去10年を振り返ると4角5番手以内だった馬が7連対(6勝)と活躍。桜花賞馬ステレンボッシュ、オークス馬チェルヴィニアは決め手を生かすタイプで無理に先行することは考えにくい。有力どころが後方でけん制し合えば、先行馬に有利な展開になる。
 クリスマスパレードの父キタサンブラックは17年天皇賞・春を3分12秒5のスーパーレコードで制した。その父が得意とした先行押し切りのスタイルを、娘もきっちりと受け継いでいる。秋華賞当日は晴れ予報。奇麗なターフをさっそうと駆け抜ける。

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